運営 / 更新 2026-10-11

訪問介護員の労働災害時に出す労働者死傷病報告:休業日数別の期限と電子申請

訪問介護員が労働災害等により死亡または休業したときは、事業者が所轄の労働基準監督署へ労働者死傷病報告を提出します。期限は、死亡・休業4日以上と休業1〜3日で異なります。利用者事故の報告や労災保険給付の請求とは分けて管理します。

この記事で決めること

訪問介護事業者が従業者の労働災害等による死亡・休業時に出す労働者死傷病報告について、休業日数別の期限、提出先、電子申請、記録する事項を確認するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、従業者事故の初動・報告管理表(発生日時・場所・状況・傷病・休業見込日数・報告期限・提出日・確認先)を作成できる状態を目指します。

労働者死傷病報告の対象と休業日数別の期限

神奈川労働局の資料は、労働者が労働災害等により死亡または休業した場合に、事業者が所轄の労働基準監督署へ労働者死傷病報告を提出すると説明しています。休業日数を確認し、期限の違う2つの区分へ分けます。

死亡または休業4日以上は、遅滞なく報告します。休業1〜3日は四半期ごとにまとめ、その期間の最後の月の翌月末日までに報告します。

通勤途中の災害は、労働者死傷病報告の対象ではありません。個別のけがや病気が業務上の労働災害等に当たるかはこの記事では判定せず、事実と休業見込日数を記録して、判断に迷う場合は所轄の労働基準監督署へ確認します。

休業日数別の報告期限(労働安全衛生規則第97条に関する厚生労働省労働局資料。2026年10月11日確認)
死亡・休業の区分報告の時期提出先
死亡または休業4日以上遅滞なく所轄の労働基準監督署
1月〜3月に休業1〜3日4月末日まで所轄の労働基準監督署
4月〜6月に休業1〜3日7月末日まで所轄の労働基準監督署
7月〜9月に休業1〜3日10月末日まで所轄の労働基準監督署
10月〜12月に休業1〜3日翌年1月末日まで所轄の労働基準監督署

最初に安全確保と事実の記録を行う

事故が起きたら、従業者の安全確保と必要な受診を優先します。その後、発生日時、場所、担当していた業務、発生状況、傷病の名称と部位、休業見込日数を、推測を混ぜずに確認できた事実として記録します。

公式資料は、報告事項として、労働保険番号、事業場の名称・所在地、従業者の氏名・生年月日・職種・経験期間・傷病名、休業見込期間、発生日時・場所・状況・原因などを挙げています。報告前に、勤務表、訪問記録、事故を見た人の記録と食い違いがないかを確かめます。

報告事項には従業者の個人情報が含まれます。このサイトへ入力せず、事業所で定めた権限と保管方法に従って取り扱います。

2025年1月1日から電子申請が原則

厚生労働省は、2025年1月1日から労働者死傷病報告の報告事項を改正し、電子申請を義務化したと案内しています。死亡・休業4日以上と休業4日未満では、使う入力様式が分かれています。

電子申請は、厚生労働省の帳票入力支援サービスから作成し、e-Govを通じて提出できます。パソコン端末を所持していないなど、電子申請が困難な事情がある場合は、当分の間、書面でも報告できます。

2025年1月1日以後に報告する場合は、改正前の様式第23号・第24号を使わないよう、厚生労働省が注意しています。書面で提出するときも、同省ページにある現行様式を取得します。

利用者事故の報告と労災保険給付は別に確認する

労働者死傷病報告は、従業者の死亡・休業について労働基準監督署へ行う報告です。訪問中に利用者にも事故が起きた場合は、介護保険の運営基準に基づく連絡・記録と、自治体が定める事故報告を別に確認します。利用者事故の全国共通部分は、訪問介護の事故発生時の対応(基準第37条):連絡・記録・損害賠償で確認できます。

労働者死傷病報告を出すことと、労災保険の給付を請求することも別の手続きです。労災保険法が定める業務災害・通勤災害の入口は、訪問介護員の腰痛予防:厚生労働省の腰痛予防対策指針の介護作業と労災保険の適用で扱っています。給付の請求書と個別の認定は、所轄の労働基準監督署に確認します。

報告後に原因と再発防止を勤務へ戻す

報告後は、発生状況と原因の記録を使い、同じ訪問・移動・介助で再発するおそれを確認します。勤務表、介助方法、福祉用具、利用者宅での作業環境、移動経路のうち、変える必要があるものを決め、変更日と周知日を残します。

抱え上げや移乗などの腰痛予防は、訪問介護員の腰痛予防:厚生労働省の腰痛予防対策指針の介護作業と労災保険の適用で確認できます。毎年決まった月に行う労働保険・社会保険・税務の手続きは、訪問介護事業所が毎年行う労務・税務手続きの月別期限で確認できます。

移動中事故の区分を確認するための記録

訪問先間や住居との移動中に事故が起きた場合は、労働者死傷病報告の要否を決める前に、出発地・目的地・前後の業務・事業所の指示を事実として記録します。確認表は、訪問介護員の移動中事故:業務災害・通勤災害の確認記録で確認できます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 負傷した従業者の安全確保と受診を優先し、発生日時・場所・業務・発生状況を、推測を混ぜずに当日確認できた事実として記録する
  2. 死亡または休業の有無と休業見込日数を確認し、休業4日以上と休業1〜3日のどちらの報告期限に当たるかを管理表へ記入する
  3. 労働保険番号、事業場情報、従業者の職種・経験期間・傷病名、発生状況など、公式様式が求める事項をそろえて電子申請する
  4. 労働者死傷病報告、労災保険給付の請求、利用者事故の報告を別々の行で管理し、迷う点は所轄の労働基準監督署と指定権者に確認した日と回答を残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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