事業計画 / 更新 2026-10-17
訪問介護の採用の見通し:15〜64歳人口の将来推計と75歳以上との比(都道府県別)
15〜64歳の人口は、2040年に全都道府県で2020年より少なくなる推計です。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)」の結果表2-2(15〜64歳人口)と結果表2-4(75歳以上人口)を2026年10月17日に確認し、都道府県別の減り方と、15〜64歳の100人に対する75歳以上の人数の変化を整理しました。人口の推計であり、訪問介護員の人数や採用の難しさを予測したものではありません。
15〜64歳人口の2040年:全都道府県で2020年を下回る
令和2(2020)年の15〜64歳人口を100としたときの2040年の指数は、47都道府県のすべてで100を下回ります。最も小さいのは秋田県の63.6、最も大きいのは東京都の97.6です。都道府県の数字を足し合わせた全国の指数は82.7で、指数が80を下回る都道府県は33、90を下回る都道府県は46あります。
次の表は、指数が小さい4県、大きい東京都・沖縄県など、人口の大きい大阪府・福岡県・千葉県と北海道を、結果表2-2と2-4から並べたものです。右の2列は、15〜64歳の100人に対する75歳以上の人数を、この記事で計算した値です。
| 都道府県 | 15〜64歳 2020年(人) | 15〜64歳 2040年(人) | 2040年の指数 | 75歳以上÷15〜64歳 2020年 | 75歳以上÷15〜64歳 2040年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 秋田県 | 506,960 | 322,580 | 63.6 | 37.6 | 62.9 |
| 青森県 | 689,910 | 441,347 | 64.0 | 30.8 | 55.8 |
| 岩手県 | 670,784 | 461,053 | 68.7 | 32.1 | 51.8 |
| 長崎県 | 714,726 | 494,834 | 69.2 | 30.9 | 52.5 |
| 北海道 | 2,988,800 | 2,234,850 | 74.8 | 28.6 | 46.0 |
| 大阪府 | 5,363,326 | 4,386,551 | 81.8 | 24.0 | 32.8 |
| 福岡県 | 3,035,328 | 2,664,643 | 87.8 | 23.6 | 33.9 |
| 千葉県 | 3,813,987 | 3,357,480 | 88.0 | 23.0 | 32.2 |
| 沖縄県 | 892,133 | 794,188 | 89.0 | 17.7 | 31.8 |
| 東京都 | 9,284,428 | 9,063,735 | 97.6 | 18.2 | 22.4 |
この記事で決めること
訪問介護の人員計画を立てる人が、国立社会保障・人口問題研究所の令和5年推計(結果表2-2・2-4)で、都道府県別の15〜64歳人口の2040年の向きと、15〜64歳100人あたりの75歳以上人口の変化を確かめ、採用計画の人口面の背景に使うための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、候補地の15〜64歳人口の2040年の指数と、15〜64歳100人あたりの75歳以上人口を、都道府県と通える範囲の市区町村で並べた一覧を作成できる状態を目指します。
15〜64歳の100人あたりの75歳以上:全国で24.8から35.9へ
都道府県の数字を足し合わせた全国では、15〜64歳の100人あたりの75歳以上人口が、2020年の24.8から2040年の35.9へ増える計算です。秋田県は37.6から62.9へ、東京都は18.2から22.4へと、水準も増え方も都道府県で大きく違います。
この比が高い地域ほど、働く世代の人数に対して支えを必要とする世代の人数が多くなります。採用の圏内で働き手を確保できるかを見るときの、人口面の背景の一つになります。
推計の読み方:15〜64歳は訪問介護員の候補の人数ではない
15〜64歳は年齢で区切った人口で、そのうち働いている人、介護の仕事を選ぶ人、訪問介護員になれる資格を持つ人の数は含まれていません。訪問介護員の人手不足と採用の実態は、「訪問介護員の人手不足と離職・採用の実態:令和7年度介護労働実態調査の数値」の調査の数字で確認できます。
15〜64歳は年齢だけで区切った範囲で、65歳以上の働き手は含まれず、事業所が採用できる人の範囲とも一致しません。推計は令和2年の国勢調査を基にした仮定の積み重ねで、この記事の数字は出生中位・死亡中位の仮定による値です。仮定を変えた場合や、実績との差は扱っていません。
同じ都道府県でも市区町村で数字は大きく違います。通勤や訪問で移動できる範囲に含まれる市区町村の数字は、市区町村別の将来推計人口で足し合わせて確かめます。
採用計画で確かめる手順
次の表は、この推計を採用計画に使うときの手順の例です。制度が定めた手順ではなく、確認の順序の一例です。
| 手順 | 確認すること | 使う資料 |
|---|---|---|
| 1. 向きを見る | 候補の都道府県の15〜64歳人口の2040年の指数と、15〜64歳100人あたりの75歳以上の人数 | 結果表2-2、2-4(都道府県) |
| 2. 範囲を絞る | 候補地から通える範囲の市区町村を決め、2020年・2030年・2040年の人口を足し合わせる | 市区町村別の将来推計人口(Excel) |
| 3. 実際の採用状況で補う | 訪問介護員の有効求人倍率や離職・採用の実態を、地域の統計や調査で確かめる | 訪問介護員の人手不足と離職・採用の実態:令和7年度介護労働実態調査の数値 |
| 4. 人員計画へ反映 | 確かめた向きを、必要人数と採用の時期・費用の前提に記録する | 訪問介護の人員計画と採用シナリオ |
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需要の側の見通しは、訪問介護の商圏の75歳以上人口の将来推計:都道府県別の2040年指数と市区町村の差で同じ推計から整理しています。
採用と人員の組み立ては、訪問介護の人員計画と採用シナリオで扱っています。
人材紹介を使う場合の費用の見積り方は、訪問介護員の人材紹介手数料の相場と、開業初期費用の採用費への見積り方で確認できます。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 候補の都道府県の15〜64歳人口について、2020年を100とした2040年の指数を結果表2-2で確かめ、同じ県の75歳以上人口を結果表2-4で確かめて、15〜64歳100人あたりの75歳以上の人数を計算する
- 候補の事業所へ通える範囲の市区町村を決め、市区町村別の将来推計人口で2020年・2030年・2040年の15〜64歳人口を足し合わせる
- 足し合わせた範囲の向きが都道府県と同じか違うかを比べ、訪問介護員の求人や離職・採用の実態を地域の統計や調査で確かめる
- 確かめた向きを、必要人数と採用の時期・費用の前提として人員計画に記録する
関連ガイドで計画をつなぐ
隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。
よくある質問
迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。
15〜64歳の人口は、2040年に全国どこでも減りますか?
国立社会保障・人口問題研究所の令和5(2023)年推計(結果表2-2)では、令和2(2020)年を100とした2040年の指数が最も大きい東京都でも97.6で、47都道府県のすべてが100を下回ります。最も小さいのは秋田県の63.6です。
15〜64歳100人あたりの75歳以上人口は、どのくらい増えますか?
結果表2-2と2-4の数字から計算すると、都道府県の数字を足し合わせた全国では2020年の24.8から2040年の35.9へ増えます。秋田県は37.6から62.9、東京都は18.2から22.4で、都道府県によって水準も増え方も違います。
15〜64歳の人口が減る地域では、訪問介護員の採用も難しくなりますか?
この推計は年齢で区切った人口で、働いている人や介護の仕事を選ぶ人の数は含みません。訪問介護員の求人や離職・採用の実態は、地域の統計や介護労働実態調査などで別に確かめます。
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)」(確認日 2026-10-10)