運営 / 更新 2026-10-15
介護保険資格確認等Webサービスで確認できる情報と担当事業所の登録
介護保険資格確認等Webサービス(以下、介護WEBサービス)は、事業所の職員が、市町村から集められた利用者の資格情報や要介護認定の情報を、端末の画面で確かめるための国のサービスです。このページは、画面で何が見られるのか、どうすれば見られるようになるのかを、厚生労働省の事務連絡で整理します。登録の手順そのものは「介護WEBサービスの登録手順と開始日」にあります。
この記事で決めること
訪問介護事業所の管理者が、介護保険資格確認等Webサービスで利用者のどんな情報を確認でき、どういう手順で見られるようになるのかを、紙の被保険者証の確認との関係とあわせて理解するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、資格情報の確認方法の切り替え表(利用者の市町村、市町村の利用開始日、本人確認の方法、担当事業所の登録日、紙の証の確認を続ける範囲)を作成できる状態を目指します。
介護保険資格確認等Webサービスとは:事業所が情報を見るための入口
厚生労働省老健局の事務連絡(令和7年7月22日)の別添は、介護保険資格確認等WEBサービスを、介護事業所等の職員が、インターネットに接続した端末上で、介護情報基盤に格納されている介護情報等を閲覧したり、介護情報基盤を経由して情報をやり取りしたりするためのWEBサービスと説明しています。
介護情報基盤は、市町村(保険者)が持つ資格や認定の情報を、事業所や医療機関と電子的に共有する仕組みです。介護WEBサービスは、その中で事業所側が使う入口にあたります。
事務連絡が挙げる、事業所が見られる情報
同じ事務連絡の別添は、介護事業者向けの説明で、オンラインで電子的に確認できる情報として、主なものを次の3つ挙げています(原文は末尾に「等」とあり、ほかの情報も含まれます)。
| 情報 | 事務連絡の書き方 |
|---|---|
| 介護保険被保険者証等情報 | 限度額認定証、負担割合証を含む |
| 要介護認定情報 | ケアプラン作成時に利用している情報 |
| 要介護認定申請の進捗状況情報 | 市町村への電話での問い合わせが不要になる例が示されている |
「限度額認定証」と区分支給限度基準額は別のもの
事務連絡が被保険者証等情報に含めると書いているのは「限度額認定証」と「負担割合証」です。訪問介護の1か月のサービス量の上限にあたる区分支給限度基準額が、画面で確認できると書いた箇所は、今回確認した範囲にありませんでした。
区分支給限度基準額の考え方は、「支給限度額と自己負担の計算」で確認できます。利用者の限度額に対する使用状況は、従来どおりケアプランや居宅介護支援事業所からの情報で確かめるのが無難です。
また、要介護認定情報や進捗状況の活用例として、事務連絡が具体的に書いているのは、ケアマネジャーが認定情報を画面で確かめる場面です。訪問介護事業所が同じ範囲を見られるかは、資料の記載だけでは分かりません。
見られるようになる手順:本人確認と、担当事業所としての登録
事務連絡の別添は、介護事業所等が、サービスを提供している利用者の本人確認をWEBサービス上で行い、本人確認を行った利用者の担当事業所である旨を介護情報基盤に登録すると、その利用者の情報の閲覧ができるようになると説明しています。つまり、事業所の登録をしただけで、すべての利用者の情報が見えるわけではありません。
本人確認の方法(マイナンバーカードの読み取り、または被保険者証の記載事項の入力)と、利用者の包括同意の必要性は、令和8年8月の説明会資料に基づいて「介護WEBサービスの登録手順と開始日」で説明しています。このページでは、重ねて説明しません。
準備として、事務連絡は、使う端末への専用の電子証明書(クライアント証明書)のダウンロード、マイナンバーカードで本人確認をする場合のカードリーダー、専用アプリケーションのダウンロード、初期設定を挙げています。
紙の証の確認はいつまで必要か:資料に書かれていないこと
事務連絡は、メリットの例として、電子による資格情報の確認が可能になることで、サービス提供時の証の確認等にかかる業務負担が軽減されると述べています。一方で、画面で確認したことが、紙の被保険者証や負担割合証を確認する決まりの代わりになるかどうかは、今回確認した範囲では書かれていません。
紙の証での確認の手順は、「訪問介護の受給資格の確認手順」にあります。電子での確認をどう位置づけるかは、事業所を指定した都道府県・市町村の案内で確かめ、確かめられるまでは、今の手順を続けてください。
いつから使えるか:市町村ごとに違う
事務連絡のスケジュール図は、市町村の介護保険事務システムが、介護情報基盤との連携を含む標準化対応を行う適合基準日を、令和8年4月1日から令和10年4月1日までとしています。この期間は市町村側のシステム対応の期間で、事業所が使える時期そのものではありません。図には令和10年4月1日までに全市町村での活用開始を目指す旨もあり、利用者の住む市町村によって使えるようになる時期が違うと考えて準備します。
複数の市町村の利用者を受け持つ事業所は、市町村ごとの開始日を確かめて、確認方法を切り替える必要があります。切り替えの準備表は、このページの実務成果物の欄に載せています。
このページの範囲と、確認する先
このページが確認したのは、厚生労働省老健局の事務連絡(令和7年7月22日)の別添4〜6とスケジュール図です(2026-10-15に確認)。訪問介護に限った記述は確認していません。最新の項目、画面の仕様、各市町村の開始日は、厚生労働省の「介護情報基盤について」のページと介護情報基盤ポータルで確かめてください。
契約の際の説明と記録の流れは「訪問介護の利用契約・重要事項説明・記録の流れ」、利用料の受領は「訪問介護の利用料等の受領」で確認できます。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 利用者の住む市町村を一覧にし、介護情報基盤ポータルで各市町村の利用開始日を確かめて、開始日より前は従来どおり紙の被保険者証・負担割合証で確認すると決める
- 介護WEBサービスで見られる情報(被保険者証等情報、負担割合証、限度額認定証、要介護認定情報、認定申請の進捗)のうち、訪問介護の初回訪問前の確認と毎月の請求前の確認で使うものを決める
- 本人確認をマイナンバーカードで行うか被保険者証の記載事項の入力で行うかを決め、担当事業所として登録した日と、利用者ごとの包括同意の有無を記録する
- 電子の画面で確認したことを紙の確認の代わりにしてよいかは、指定権者の案内を確かめ、確認できるまでは紙の証の確認も続ける
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。