開業準備 / 更新 2026-10-25

共生型訪問介護の報酬:所定単位数の100分の70と100分の93の分かれ目

障害福祉の居宅介護や重度訪問介護の事業所が、共生型訪問介護として訪問介護を行うと、訪問介護費は所定単位数の100分の70か100分の93で算定します。この記事では、告示の注11で率の分かれ目を確かめます。基準第39条の2の2つの要件も、はじめに整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

共生型訪問介護は、基準第39条の2の2つの要件で行う

共生型訪問介護は、居宅介護または重度訪問介護の事業を行う事業者が、訪問介護に係る共生型居宅サービスとして行うものです。指定居宅サービス基準の第39条の2が、その基準を定めています。

要件の1つめは、居宅介護事業所等の従業者の員数が、共生型訪問介護の利用者も含めた利用者の合計数で考えたときに必要とされる数以上であることです。2つめは、共生型訪問介護の利用者に適切なサービスを提供するため、指定訪問介護事業所その他の関係施設から必要な技術的支援を受けていることです。

人員基準の細目や、併設の流れは、重度訪問介護と訪問介護の違いの記事で整理しています。

この記事で決めること

居宅介護や重度訪問介護の事業者が共生型訪問介護を行うときの報酬を確かめる記事。所定単位数の100分の70と100分の93の分かれ目を、告示の注11と従業者の資格の号で示す。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、共生型訪問介護の報酬率の確認表(1枚):従業者ごとの資格の号と、当てはまる報酬率(100分の70・100分の93)を作成できる状態を目指します。

注11は、事業所と従業者の区分で3つの率を分けている

訪問介護費の注11は、共生型訪問介護を行った場合の算定を、1回につき所定単位数の100分の70か100分の93に分けています。居宅介護の事業所では、共生型訪問介護を行う従業者がどの資格に当たるかで、率が分かれます。

率は、従業者が居宅介護従業者基準の第1条のどの号に当たるかで決まります。第4号、第9号、第14号、第19号から第22号までの者なら100分の70、第5号、第10号、第15号の者なら100分の93です。

重度訪問介護の事業所が共生型訪問介護を行う場合は、従業者の号による区分はなく、1回につき100分の93です。

共生型訪問介護の算定率(訪問介護費の注11)
事業所の区分共生型訪問介護を行う者1回につきの算定
指定居宅介護事業所(共生型の届出を行った事業所)居宅介護従業者基準第1条第4号、第9号、第14号、第19号〜第22号に規定する者所定単位数の100分の70
指定居宅介護事業所(共生型の届出を行った事業所)居宅介護従業者基準第1条第5号、第10号、第15号に規定する者所定単位数の100分の93
重度訪問介護に係る指定障害福祉サービスの事業所(従業者の号による区分は書かれていない)所定単位数の100分の93

70か93かは、従業者の号で決まる

居宅介護従業者基準は、平成18年厚生労働省告示第538号の第1条が一覧で定める従業者の基準を指します。第4号は障害者居宅介護従業者基礎研修の修了者で、100分の70の側に入ります。第5号は重度訪問介護従業者養成研修の修了者で、100分の93の側に入ります。

第9号、第14号、第10号、第15号、第19号から第22号までの中身は、この記事では確かめていません。職員がどの号に当たるかは、修了証明書と告示の条文を照らして確かめます。

各号の資格の中身は、居宅介護・重度訪問介護の従業者の資格と研修の記事で整理しています。個別の職員がどの号に当たるかの判定は、指定権者に確認してください。

売上の見込みには、訪問介護費の所定単位数に率を掛ける

共生型訪問介護の1回の報酬は、通常の訪問介護費の所定単位数に、100分の70か100分の93を掛けた単位数です。所定単位数は、身体介護、生活援助、通院等乗降介助の区分と所要時間で決まります。区分と単位数は、訪問介護の所要時間区分と単位数の記事の表にあります。

たとえば所定単位数が387単位の訪問は、端数処理の前の計算値で、100分の70なら270.9単位、100分の93なら359.91単位です。実際の端数処理と金額への直し方は、訪問介護の介護報酬の算定構造の記事で扱っています。

確かめた範囲と、次に読む記事

次に読む記事は、報酬の見込みを区分別の表にした基本報酬の早見表の記事です。

この記事の内容は、訪問介護費の注11と、指定居宅サービス基準第39条の2を、2026年10月25日に原文で確かめたものです。共生型訪問介護の事業所での加算・減算の適用、個別の事業所への当てはめ、障害福祉サービス側の報酬は、書いていません。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 共生型訪問介護で訪問する従業者を一覧にし、居宅介護の事業所の従業者か、重度訪問介護の事業所の従業者かを書き分ける
  2. 居宅介護の事業所の従業者ごとに、持っている資格や研修の修了証明書を、厚生労働省告示第538号第1条の号と照らして書き込む
  3. 号に応じて、所定単位数の100分の70か100分の93のどちらの定めに当たる候補かを書き、訪問介護費の所定単位数に掛けた値を、端数処理の前の計算値として添える
  4. 号の判断に迷う従業者や、届出の要否は、指定権者(都道府県・指定都市・中核市)の窓口に、修了証明書の写しと訪問の内容を示して確認し、回答を日付つきで残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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