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運営 / 更新 2026-11-05

通所リハビリテーションの取扱方針(基準第113・114条):医師の指示・6つの方針・会議

通所リハビリテーションの取扱方針は、指定基準の第113条と第114条にあります。第113条は目標を設定して計画的に行うことと、事業者が自らサービスの質を評価して改善することを定め、第114条はサービスの提供に当たっての6つの方針を定めます。6つの中に、医師の指示に基づく提供、身体的拘束等の原則禁止と記録、リハビリテーション会議があります。

第113条の基本取扱方針:目標を設定して計画的に行い、質を自ら評価する

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)の第113条は、通所リハビリテーションの基本取扱方針です。e-Gov法令検索で、2026年11月5日に原文を確認しました。第1項は、指定通所リハビリテーションは、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならないと定めています。

第2項は、指定通所リハビリテーション事業者が、自らその提供する指定通所リハビリテーションの質の評価を行い、常にその改善を図らなければならないと定めています。評価の方法や頻度、様式は条文に書かれていないので、評価をした事実と改善した内容を残す方法は、事業所で決めておく必要があります。

事業所の種類、従業者の員数、専用の部屋等の面積は通所リハビリテーションの指定基準:常勤の医師・利用者10人ごとの従業者・面積で整理しています。この記事は、その体制で提供するときの方針を扱います。

この記事で決めること

通所リハビリテーション事業所の管理者が、基準第113条の基本取扱方針と第114条の具体的取扱方針(6つ)の中身、リハビリテーション会議、老企第25号が示す留意点を確かめ、運営と点検で何を残すかを決めるための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、通所リハビリテーションの取扱方針の点検表(1枚):第113条の2項目と第114条の6つの方針を行に並べ、方針ごとに対応する書類(医師の指示、計画書、説明の記録、会議の記録、身体的拘束等の記録)と、最後に見直した日を書き込む表を作成できる状態を目指します。

第114条の具体的取扱方針:サービスの提供に当たっての6つの方針

第114条は、指定通所リハビリテーションの方針として、次の6つを挙げています。第1号は、医師の指示と、次条第1項の通所リハビリテーション計画に基づいて提供することです。計画は第115条に定めがあり、この記事では扱いません。

6つのうち、第6号のリハビリテーション会議は、通所介護の取扱方針にはない項目です。条文は、会議の開催により、専門的な見地から利用者の状況等の情報を構成員と共有するよう努め、適切なサービスを提供すると定めています。

「努め」とあるので、開催そのものを義務として書いた条文ではありません。会議の頻度を要件とする報酬は、算定要件の側で確かめます。

第114条の6つの方針(e-Gov法令検索の原文で確認。2026年11月5日)
号方針の内容事業所が用意する書類の例(条文が求めるものではない)
第1号医師の指示と通所リハビリテーション計画に基づき、心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立に資するよう、妥当適切に行う医師の指示の記録、計画書
第2号懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又は家族に、リハビリテーションの観点から療養上必要とされる事項を、理解しやすいように指導又は説明する指導・説明をした内容の記録
第3号利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行わない職員への周知の記録
第4号身体的拘束等を行う場合は、態様及び時間、その際の利用者の心身の状況、緊急やむを得ない理由を記録する身体的拘束等の記録
第5号利用者の病状、心身の状況、置かれている環境の的確な把握に努め、適切なサービスを提供する。認知症である要介護者には、必要に応じ、その特性に対応したサービス提供ができる体制を整える心身の状況の把握の記録、認知症の利用者への対応を決めた書類
第6号リハビリテーション会議の開催により、専門的な見地から利用者の状況等の情報を構成員と共有するよう努め、適切なサービスを提供する会議の記録

厚生労働省の通知が示す6つの留意点:グループ提供・計画の作成・説明・グループ分け・相談員の協力・職種

老企第25号(厚生労働省の解釈通知)の通所リハビリテーションの具体的取扱方針及び計画の作成の項は、第114条と第115条に定めるところによるほか、次の6点に留意するよう示しています。1つ目は、サービスは個々の利用者に応じて作成された計画に基づいて行うが、グループごとに提供することは妨げないこと。2つ目は、計画は、医師の診察内容及び運動機能検査等の結果を基に、提供に関わる従業者が共同して利用者ごとに作成することです。

3つ目は、計画の目標及び内容について利用者又は家族に説明を行い、その実施状況や評価についても説明を行うこと。4つ目は、認知症の状態にある要介護者で、他の要介護者と同じグループとしてサービスを提供することが困難な場合に、必要に応じてグループを分けて対応することです。

5つ目は、より効果的に実施するため、支援相談員や医療ソーシャルワーカー等の協力を得て実施することが望ましいこと。6つ目は、主として認知症等の精神障害を有する利用者を対象とする場合は作業療法士等が、主として脳血管疾患等に起因する運動障害を有する利用者を対象とする場合は理学療法士等が、効果的に実施すべきものとされていることです。5つ目の「望ましい」は、必ず行うことを求めた書き方ではありません。

厚生労働省が掲載している通知の版は、「痴呆」「看護婦」のような旧い表記を含み、最新の改正が反映されていない可能性があります。上の6点は、本文の趣旨を現在の用語に直して書いています。現行の通知で変わっていないかは、指定権者の案内でも確かめてください。

身体的拘束等:原則禁止、例外は緊急やむを得ない場合、行うなら3つの事項を記録する

第3号は、利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならないと定めています。例外に当たるかどうかは、事業所が個々の場面で判断する必要があり、条文は「緊急やむを得ない」の具体例を挙げていません。

第4号は、身体的拘束等を行う場合に、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならないと定めています。記録の様式は条文にありません。態様と時間、心身の状況、緊急やむを得ない理由の3つの欄を持つ様式を決めておけば、運営指導で記録の有無を示しやすくなります。

訪問介護の同じ規定は訪問介護の身体的拘束等:原則禁止と緊急時の記録で整理しています。通所介護の取扱方針は通所介護の取扱方針(基準第97条・第98条)、訪問リハビリテーションの取扱方針は訪問リハビリテーションの取扱方針(基準第79・80条)にあります。

この記事で確認した範囲と、次に知りたいこと

2026年11月5日に、e-Gov法令検索で、指定基準の第113条と第114条の原文を確認しました。あわせて、厚生労働省が掲載する老企第25号の通所リハビリテーションの具体的取扱方針及び計画の作成の項で、6つの留意点を確認しました。通所リハビリテーションの計画の作成(第115条)と、記録の整備は、この記事では扱いません。

リハビリテーション会議の頻度を要件とする報酬の細目は、通所リハビリテーションのリハビリテーションマネジメント加算で確認できます。運営規程に書く項目は通所リハビリテーション・短期入所生活介護の運営規程の各10項目にあります。指定権者ごとの運用の差は、指定権者の運営指導の案内で確かめてください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. e-Gov法令検索で指定基準の第113条と第114条を開き、第113条の2項目と第114条第1号から第6号までを表の行として書き写す
  2. 行ごとに、その方針を守っていることを示す書類の名前と保管場所を書き、医師の指示と計画書がサービスの提供前にそろっているかを確かめる
  3. リハビリテーション会議を開いた日と参加者を残す様式、身体的拘束等を行う場合の3つの事項(態様及び時間、心身の状況、緊急やむを得ない理由)を書く様式を、それぞれ用意できているかを見る
  4. 通知が示す留意点(グループごとの提供、計画の説明、認知症の利用者のグループ分け)を書き込み、書類のない行を洗い出して見直す日を決める

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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