運営 / 更新 2026-10-25
通所介護の延長加算:通算9時間以上で50〜250単位(保険外の延長料金との違い)
通所介護の延長加算は、8時間以上9時間未満の通所介護の前後に日常生活上の世話を続けて行い、通所介護と合わせた時間が9時間以上になったときに算定します。単位数は通算9時間以上10時間未満が50単位で、1時間ごとに50単位ずつ増え、13時間以上14時間未満は250単位です。届出が必要で、利用者の選定による保険外の延長の費用とは別の扱いです。
延長加算の算定条件(告示第19号 通所介護費の注6)
告示第19号(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準)の通所介護費の注6は、次の3つがそろったときに延長加算を算定できると定めています。
1つ目は、都道府県知事への届出を済ませた事業所であることです。届出は、電子情報処理組織を使う方法で、老健局長が定める様式により行います。
2つ目は、日常生活上の世話を行った後に引き続き所要時間8時間以上9時間未満の指定通所介護を行ったか、8時間以上9時間未満の指定通所介護を行った後に引き続き日常生活上の世話を行ったことです。3つ目は、通所介護の所要時間と前後の日常生活上の世話の所要時間を通算した時間が9時間以上になったことです。
通所介護の所要時間が8時間未満の単位は、この注の文言では対象に入りません。基本報酬の所要時間区分の考え方は通所介護費の単位数で確かめられます。
この記事で決めること
通所介護の運営を考える人が、延長加算の算定条件と単位数の5区分を告示の原文で確かめ、加算で請求する延長と保険外の延長の費用を分けて、運営規程と説明にどう置くかを決めるための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、通所介護の延長サービス運用表(時間帯・通算時間の区分・加算の単位数・届出日・保険外の費用の有無と説明記録)を作成できる状態を目指します。
通算時間と単位数の5区分
加算の単位数は、通算時間を5つの区分に分けて決まります。区分の下限は、通所介護と前後の世話を足した時間がその時間以上になることです。
たとえば、所要時間8時間30分の通所介護の後に引き続き日常生活上の世話を1時間30分行うと、通算は10時間になり、10時間以上11時間未満の区分で100単位です。同じ通所介護の後の世話が30分なら、通算9時間で50単位の区分に入ります。
| 通算した時間 | 加算の単位数 | 原文の書き方 |
|---|---|---|
| 9時間以上10時間未満 | 50単位 | イ 9時間以上10時間未満の場合 50単位 |
| 10時間以上11時間未満 | 100単位 | ロ 10時間以上11時間未満の場合 100単位 |
| 11時間以上12時間未満 | 150単位 | ハ 11時間以上12時間未満の場合 150単位 |
| 12時間以上13時間未満 | 200単位 | ニ 12時間以上13時間未満の場合 200単位 |
| 13時間以上14時間未満 | 250単位 | ホ 13時間以上14時間未満の場合 250単位 |
加算で請求する延長と、保険外の延長の費用を分ける
指定居宅サービス基準第96条第3項第2号は、通常より長い通所介護を利用者が選んだ場合の費用を定めています。その提供に必要な費用の範囲内で、通常の費用基準額を超える分を、利用者から受けられます。
加算の対象になる延長と、保険外の費用の対象になる延長は、根拠の条文が別です。どの時間帯をどちらで扱うかは、事業所の側で先に決め、重ねて受けてよいかなど判断が分かれる点は指定権者の案内で確かめます。
保険外の費用を受けるときは、第5項により、あらかじめ利用者またはその家族にサービスの内容と費用を説明し、同意を得ます。運営規程には、営業時間(第100条第3号)と、サービスの内容及び利用料その他の費用の額(同条第5号)を定めます。運営規程の定め方は通所介護の運営規程に定める事項で確かめられます。
延長サービスを行う時間帯に、通所介護の人員基準を満たす職員が足りているかは、加算とは別に事業所の側で確かめます。人員の定めは通所介護の人員基準にあります。
確かめた資料と、この記事で扱わないこと
この記事は、2026年10月25日に確かめた2つの資料をもとに書いています。1つは厚生労働省が掲載する告示第19号の通所介護費の注6、もう1つはe-Gov法令検索の指定居宅サービス基準第96条と第100条です。留意事項通知にある延長サービスの取扱いの例示は、現行版の全文を確認できていないため、この記事では扱っていません。
個別の事業所の延長が算定できるかは、指定権者が判断します。届出の要否と算定を始める月は通所介護の加算別 届出の要否と算定開始月の早見表、減算の側は通所介護の減算の早見表で確かめられます。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 運営規程の営業時間と、実際に延長サービスを行う時間帯を並べ、通所介護が8時間以上9時間未満の単位に前後して続けて行う延長かどうかを確かめる
- 延長サービスを行う利用者ごとに、通所介護の所要時間と前後の日常生活上の世話の時間を足した通算時間を記録し、告示の5区分のどれに当たるかを請求前に照らす
- 延長加算の届出を、電子情報処理組織を使う方法で都道府県知事等に出しているかを確かめ、出した日を記録に残す。届出の様式や受付の時期は指定権者の案内で確かめる
- 加算で請求する延長と、利用者の選定による保険外の延長の費用を分け、後者は運営規程の費用の欄と、利用者や家族への説明と同意の記録に置く
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 6 通所介護費 イ〜ホと注1〜注24」(別表 6 通所介護費 イ 通常規模型・ロ 大規模型(Ⅰ)・ハ 大規模型(Ⅱ)の所要時間別単位数、注1〜注24、ニ サービス提供体制強化加算、ホ 介護職員等処遇改善加算)(確認日 2026-10-19)
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(第96条 利用料等の受領・第100条 運営規程)」(第96条第3項第2号(指定通所介護に通常要する時間を超える指定通所介護であって利用者の選定に係るものの費用)・第5項(費用の説明と同意)、第100条第3号・第5号(営業時間、利用料その他の費用の額))(確認日 2026-10-25)