開業準備 / 更新 2026-10-24

通所介護の運営規程に定める事項(11項目):利用定員・営業日・実施地域・非常災害対策

通所介護の運営規程は、指定基準(平成11年厚生省令第37号)の第100条が、事業所ごとに定める11項目を挙げています。訪問介護の8項目に、利用定員、サービス利用に当たっての留意事項、非常災害対策の3項目が加わった形です。この記事では、11項目を条文の順に並べ、利用定員、営業日と営業時間、通常の事業の実施地域、費用の額、非常災害対策、虐待の防止で何を書くのかを、条文と通知の説明から整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

運営規程の11項目(指定基準第100条)

指定基準第100条は、指定通所介護事業者に、事業所ごとに運営の重要事項に関する規程を定めることを求めています。デジタル庁のe-Gov法令検索で、2026年10月24日に条文の原文を確認しました。定める事項は第1号から第11号までの11項目です。

訪問介護の運営規程は8項目です(訪問介護の運営規程の必須記載事項(8項目))。通所介護で増えているのは、利用定員(第4号)、サービス利用に当たっての留意事項(第7号)、非常災害対策(第9号)の3項目で、事業所に利用者が集まって過ごす形のサービスであることを反映した項目です。

通所介護の運営規程に定める事項(指定基準第100条第1号から第11号)
号項目条文と通知から読み取れる書き方の手がかり
1事業の目的及び運営の方針条文は項目名のみ。書き方の細目は条文にない
2従業者の職種、員数及び職務の内容人員基準(第93条)の職種と員数の考え方に合わせる
3営業日及び営業時間条文は項目名のみ。提供時間は単位数の時間区分と合わせる
4指定通所介護の利用定員同時に指定通所介護の提供を受けられる利用者数の上限(通知)
5指定通所介護の内容及び利用料その他の費用の額内容は入浴、食事の有無等(通知)。費用は第96条第3項の5種類の範囲
6通常の事業の実施地域客観的に区域が特定されるもの。申込の調整の目安(通知)
7サービス利用に当たっての留意事項利用者側が留意すべき事項。機能訓練室を使う際の注意事項等(通知)
8緊急時等における対応方法条文は項目名のみ。対応の細目は条文にない
9非常災害対策非常災害に関する具体的計画を指す(通知)。第103条と対応
10虐待の防止のための措置に関する事項第37条の2の4措置(準用)と対応
11その他運営に関する重要事項条文は項目名のみ

この記事で決めること

通所介護(デイサービス)の指定申請で作る運営規程に、何を書くのかを条文どおりに知りたい人向け。指定基準第100条の11項目を並べ、利用定員・営業日と営業時間・通常の事業の実施地域・費用の額・非常災害対策・虐待防止の項目で何を書くかを、利用料の条文や通知の説明と結んで答える。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、通所介護の運営規程の項目対応表(第100条の11項目を行に、書く内容・根拠の条文・他の書類と合わせる箇所・指定権者に確かめる点を列にした1枚)を作成できる状態を目指します。

利用定員・営業日と営業時間・実施地域の書き方

利用定員(第4号)について、厚生労働省掲載の老企第25号は、事業所で同時に指定通所介護の提供を受けることができる利用者の数の上限だと説明しています。なお第102条は、災害その他のやむを得ない事情がある場合を除き、利用定員を超えて提供してはならないと定めており、運営規程に書いた定員がそのまま守る上限になります。

通常の事業の実施地域(第6号)は、同じ通知が、客観的にその区域が特定されるものとし、利用申込に係る調整等の観点からの目安であって、その地域を越えてサービスを行うことを妨げないと説明しています。区域を書く方法は条文にないため、市区町村名や町名の単位など、指定権者の案内に沿った書き方を確かめてください。

営業日及び営業時間(第3号)は、条文に項目名しかなく、通知にも特別な説明は確認できませんでした。提供時間の区切りは単位数の区分にも関わるため、通所介護費の単位数の時間区分と合わせて決める必要があります。

内容・利用料・留意事項は、料金表や説明書と揃える

指定通所介護の内容及び利用料その他の費用の額(第5号)の「内容」は、通知によると入浴や食事の有無など、サービスの内容を指します。「その他の費用の額」には、第96条第3項に挙がる費用が入ります。通常の事業の実施地域以外に居住する利用者への送迎費用、利用者の選定に係る、通常要する時間を超える提供に伴う費用、食事の提供に要する費用、おむつ代、日常生活においても通常必要なもので利用者に負担させることが適当と認められる費用の5つです。

これらの費用を利用者から受け取るときは、第96条第5項で、あらかじめ内容と費用を利用者または家族に説明して同意を得ることが必要です。受け取れる費用の範囲は通所介護の利用料と保険外費用で扱っています。運営規程の金額と料金表の金額が違うと、説明と同意の根拠がずれます。

サービス利用に当たっての留意事項(第7号)は、通知で、利用者が指定通所介護を受ける際に利用者側が留意すべき事項で、機能訓練室を利用する際の注意事項等を指すと説明されています。運営規程の概要は、利用の申込みを受けたときの重要事項説明書にも載せます。第105条の準用で、第8条第1項の運営規程の条番号が第100条に読み替えられ、概要を記した文書を交付して説明し、同意を得ることになります(流れは訪問介護の重要事項説明書と同じです)。

緊急時・非常災害・虐待防止は、別の条文と対応させる

非常災害対策(第9号)は、通知で、非常災害に関する具体的計画を指すと説明されています。第103条は、事業者に、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報と連携の体制を整え、それらを定期的に従業者に周知し、定期的に避難や救出その他の必要な訓練を行うことを求めています。訓練の実施に当たっては、地域住民の参加が得られるよう連携に努めることも定められています(同条第2項)。

虐待の防止のための措置に関する事項(第10号)は、第105条で通所介護に準用される第37条の2が定める4つの措置と対応します。虐待の防止のための対策を検討する委員会を定期的に開催して結果を従業者に周知すること、指針を整備すること、研修を定期的に実施すること、これらを適切に実施する担当者を置くことの4つです。担当者の名前や委員会の開催頻度を運営規程にどう書くかは条文にありません。

緊急時等における対応方法(第8号)は、条文に項目名しかありません。訪問介護の緊急時の対応義務と同様に、連絡先と連絡の順番を決めておく項目として準備し、個別の書き方は指定権者のひな形で確かめてください。

この記事で確認した範囲と、次に知りたいこと

2026年10月24日に、指定基準の第100条、第96条、第103条、第105条、第37条の2の原文を確認し、厚生労働省掲載の老企第25号の通所介護の運営規程の項の説明を照合しました。ただし掲載されている通知は、第100条を第1号から第10号と書いており、虐待の防止の項が入る前の版です。最新の通知で説明が変わったかは確認しておらず、通知の説明として書いた箇所は最新の版で確かめてください。

運営規程の様式、変更届出の要否と期限、指定申請の添付書類は、都道府県・指定都市・中核市の案内で決まります。ここでは確認しておらず、書いていません。この記事は運営規程の作成や指定の可否を判断するものではありません。

次に知りたいことは二つあります。開設の全体像は通所介護の開業の入口に、第2号に書く従業者の数え方は通所介護の人員基準にまとめています。指定申請については、指定権者に確認してください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 第100条の11項目を行に並べ、事業の目的と運営方針、従業者の職種・員数・職務、営業日と営業時間、利用定員を、人員配置の点検表や平面図の数字と食い違わないように書き込む
  2. サービスの内容(入浴・食事の有無など)と利用料、第96条第3項の食事・おむつ代・送迎費用・日常生活費の額を、料金表と重要事項説明書の金額と照らして揃える
  3. 通常の事業の実施地域を区域が客観的に特定できる書き方(市区町村名や町名など)にし、緊急時の対応方法、非常災害対策(避難計画・訓練)、虐待防止の4措置を担当者と窓口の名前を含めて書く
  4. 都道府県・指定都市・中核市の指定申請の案内にある様式・ひな形と、項目の漏れや書き方の指定を確かめ、変更届の要否と期限を指定権者に問い合わせる

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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