運営 / 更新 2026-10-11

訪問介護員の退職時手続き:雇用保険・社会保険・源泉徴収票の期限

雇用保険または健康保険・厚生年金保険の被保険者だった訪問介護員が退職し、各制度の資格を失う場合は、資格喪失手続きが必要です。制度ごとに提出期限が違います。退職日、資格喪失日、提出日、本人へ渡した書類を一つの進行表で管理します。

この記事で決めること

訪問介護事業者が各制度の被保険者だったヘルパーの退職時に行う雇用保険と健康保険・厚生年金保険の資格喪失手続き、離職票の確認、源泉徴収票の交付を、提出先と期限ごとに整理するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、退職手続きの進行表(退職日・資格喪失日・提出先・期限・提出日・本人へ渡した書類)を作成できる状態を目指します。

退職後に事業所が行う3つの手続き

健康保険・厚生年金保険の被保険者が資格を失う場合は、日本年金機構の案内により、事業主が被保険者資格喪失届を事実発生から5日以内に提出します。退職による資格喪失日は、退職日の翌日です。提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所で、電子申請・郵送・窓口持参の方法があります。

雇用保険の被保険者が資格を失う場合は、厚生労働省の手続一覧により、被保険者でなくなった事実があった日の翌日から起算して10日以内に資格喪失届を提出します。離職日に59歳未満の人は離職票の希望を確認し、59歳以上の人は希望の有無にかかわらず離職証明書を提出します。

年の途中で退職した人への給与所得の源泉徴収票は、国税庁の案内により、退職の日以後1か月以内に交付します。年末の法定調書と同じ期限ではないため、資格喪失届とは別の行で進行を管理します。

退職時の主な手続き(厚生労働省・日本年金機構・国税庁の案内。2026年10月11日確認)
対象手続き提出・交付先期限の起点と期限
健康保険・厚生年金保険の被保険者が資格を失う場合被保険者資格喪失届日本年金機構の事務センターまたは管轄の年金事務所事実発生から5日以内。退職による資格喪失日は退職日の翌日
雇用保険の被保険者が資格を失う場合資格喪失届。離職の場合は原則として離職証明書(59歳未満で本人が交付を希望しない場合を除く)事業所を管轄するハローワーク被保険者でなくなった事実があった日の翌日から起算して10日以内
給与を受けていた人が退職した場合給与所得の源泉徴収票の本人交付退職した本人退職の日以後1か月以内

退職日と資格喪失日を先に確定する

最初に、退職日と最終出勤日を分けて記録します。健康保険・厚生年金保険の資格喪失日は、通常の退職では退職日の翌日です。3月31日付けで退職した場合は、4月1日が資格喪失日になると日本年金機構が例示しています。

雇用保険の期限は、被保険者でなくなった事実があった日の翌日から数えます。契約変更や継続雇用を伴うときは、退職日の記録だけで資格喪失日を決めず、年金事務所とハローワークに確認します。

退職日を確定したら、従業者一覧、勤務表、労働者名簿の退職年月日も同じ日付で更新します。労働者名簿の記載事項と保存の数え始めは、訪問介護の雇入れ時の労働条件明示と労働者名簿・賃金台帳(保存3年)で確認できます。

提出先ごとに準備書類を分ける

雇用保険の手続一覧は、出勤簿、退職辞令発令書類、労働者名簿、賃金台帳、離職理由が確認できる書類等を確認書類に挙げています。離職日に59歳未満で、本人が離職票の交付を希望しない場合は、離職証明書を省略できます。59歳以上の人は、希望の有無にかかわらず離職証明書を提出します。

全国健康保険協会管掌健康保険では、交付されている資格確認書、高齢受給者証、特定疾病療養受療証、各種の限度額適用認定証を資格喪失届に添付します。資格確認書を回収できない場合は、資格確認書回収不能届を添付すると日本年金機構が案内しています。

書類には個人番号などの個人情報を含むことがあります。このサイトへ入力せず、事業所で定めた権限と保管方法に従って扱います。退職後の秘密保持の措置は、訪問介護の秘密保持等(基準第33条)で確認できます。

提出前に分けて確認する書類(2026年10月11日確認)
提出先確認する書類確認の目的
ハローワーク出勤簿、退職辞令等、労働者名簿、賃金台帳、離職理由を確認できる書類資格喪失日・賃金・離職理由を確認する
日本年金機構被保険者資格喪失届、交付されている資格確認書・受給者証・認定証健康保険・厚生年金保険の資格喪失を届ける
退職した本人離職票の要否の確認、給与所得の源泉徴収票失業等給付の手続きと税務の書類を引き渡す

退職で人員基準に影響する場合の確認

退職手続きと並行して、退職日の翌日以後の勤務表から、その人の勤務時間を外して配置状況を確かめます。採用予定者を、入社日・資格・勤務時間が確定する前に配置へ含めません。

訪問介護員等の常勤換算、管理者、サービス提供責任者の配置は、訪問介護の人員基準(必要人数・常勤換算2.5以上・サービス提供責任者・管理者の兼務)で確認します。基準を満たさない可能性が出たときの受入調整と指定権者への確認は、訪問介護の人員基準割れ(欠員)時の変更届出・指定取消しリスクで扱っています。

公式案内だけでは決められないこと

この記事は、個別の離職理由、解雇や雇止めの適法性、雇用保険・社会保険の加入要否を判定するものではありません。判断に迷う場合は、ハローワーク、年金事務所、社会保険労務士などに確認します。

法人設立後に最初に出す労働保険・社会保険の届出は、訪問介護の法人設立後に出す労働保険・社会保険・税務署への届出の期限と提出先で確認できます。毎年繰り返す年度更新・算定基礎届・法定調書は、訪問介護事業所が毎年行う労務・税務手続きの月別期限で扱っています。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 退職日と最終出勤日を分け、本人が雇用保険と健康保険・厚生年金保険の被保険者かを確認して、対象になる制度の資格喪失日を記録する
  2. 資格確認書などの回収状況、出勤簿、退職辞令等、労働者名簿、賃金台帳、離職理由を確認できる書類を提出先ごとにそろえる
  3. 健康保険・厚生年金保険の資格喪失届と雇用保険の資格喪失届を、それぞれの提出先と期限に合わせて出し、受付日を記録する
  4. 離職日に59歳未満の人には離職票の要否を確認し、59歳以上の人は希望にかかわらず離職証明書を提出する。源泉徴収票の交付日と配置基準への影響も進行表に残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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