運営 / 更新 2026-10-10

訪問介護を利用できる人:要介護認定・40〜64歳の特定疾病・要支援との違い

訪問介護は、介護保険法で、要介護者のうち居宅で介護を受ける人に、その居宅で介護福祉士などが行う入浴・排せつ・食事等の介護や日常生活上の世話と定められています。つまり、利用できるのは要介護認定を受けた人で、要支援の人は、この指定訪問介護の対象になりません。認定の結果が出る前の利用は、暫定ケアプランの扱いになります。この記事は、利用できる人の条件を、被保険者の区分・40〜64歳の特定疾病・要介護状態区分・居宅の範囲に分けて、e-Govの条文で確認できる範囲で整理します。個別の人が対象になるかは、市町村の認定と担当のケアマネジャーへの確認が必要です。

この記事で決めること

訪問介護を利用できる人の条件を、介護保険法の要介護者の定義・被保険者の区分・40〜64歳の特定疾病・要介護状態区分・居宅の範囲に分けて、条文の範囲で確認できるようにするための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、利用開始前の対象者確認メモ(被保険者証の区分・要介護状態区分・認定の有効期間・居宅サービス計画への位置づけ)を作成できる状態を目指します。

結論:要介護認定を受け、居宅で介護を受ける人が対象

介護保険法第8条第2項は、訪問介護を、要介護者であって居宅で介護を受ける人(居宅要介護者)に、その居宅で行う介護と日常生活上の世話と定めています。第41条第1項は、市町村が、要介護認定を受けた被保険者のうち居宅で介護を受ける人が指定居宅サービスを受けたとき、居宅介護サービス費を支給すると定めています。確認日は2026年10月10日です。

要介護の人かどうかは、市町村の認定で決まります。介護給付を受けようとする被保険者は、要介護者に当たることと、その要介護状態区分について、市町村の認定を受けなければなりません(第19条第1項)。事業所が利用の可否を判断するのではなく、認定の結果を確かめたうえでサービスを提供します。

被保険者の区分と、40〜64歳で利用できる条件

介護保険の被保険者は、市町村の区域内に住所を有する65歳以上の人(第1号被保険者)と、同じく40歳以上65歳未満の医療保険加入者(第2号被保険者)です(第9条)。要介護者は、要介護状態にある65歳以上の人と、要介護状態にある40歳以上65歳未満の人のうち、その原因が特定疾病によるものである人です(第7条第3項)。

このため、40歳以上65歳未満の人は、要介護状態の原因が特定疾病でなければ、要介護者になりません。特定疾病は、介護保険法施行令第2条が次の表の16種を定めています。病名が表に当たるかどうかの最終的な判断は、市町村の認定で行われます。

介護保険法施行令第2条が定める特定疾病(40歳以上65歳未満の要介護者の原因疾病。2026年10月10日確認。区分は読みやすさのための当サイトの分け方で、法令の区分ではありません)
区分疾病
がん・難病がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る)、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、早老症
骨・関節関節リウマチ、後縦靱帯骨化症、骨折を伴う骨粗鬆症、脊柱管狭窄症、両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
脳・循環・呼吸脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症、慢性閉塞性肺疾患
認知症・糖尿病初老期における認知症、糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症

要介護1から5の区分と、要支援の人の扱い

要介護状態区分は、認定の省令で要介護1から要介護5までの5区分と定められ、区分ごとに要介護認定等基準時間(介護の手間を時間で表した値)の範囲が決まっています。要介護1は32分以上50分未満、要介護2は50分以上70分未満、要介護3は70分以上90分未満、要介護4は90分以上110分未満、要介護5は110分以上です。

要支援の人は、法第7条第4項の要支援者で、訪問介護の定義にある要介護者ではありません。要支援の人が使う訪問型のサービスは、総合事業の訪問型サービス(従前相当)の指定・単価・請求で整理しています。認定の申請の援助は要介護認定の申請援助・更新申請援助(基準第11条・第12条)です。

「居宅」の範囲と、利用前の確認の順番

第8条第2項の居宅には、軽費老人ホームと有料老人ホームのほか、厚生労働省令で定める施設の居室が含まれます。住まいの種類によって居宅に当たるか、算定上の扱いが変わるかは、事業所が条文だけで決めず、指定権者に確認してください。同一建物の扱いは同一建物減算(サ高住・有料老人ホーム併設と90%判定)で確認できます。

利用を受ける前の確認は、次の順が基本です。認定の結果を担当のケアマネジャーに確かめ、そのうえで訪問介護の利用契約・重要事項説明・記録の流れの手順で契約することです。認定の結果が出る前の利用は暫定ケアプランの仕組みと認定結果が見込みと異なる場合の自己負担リスク、生活援助が使える条件は生活援助中心型(ロ)を算定できる利用者の要件で整理しています。

この記事で確認できていないことは3つあります。要介護1の区分の細かい除外条件、要支援の区分、認定の有効期間で、いずれも認定を行う市町村に確認してください。事業所が利用の可否を個別に断定せず、迷う利用者は市町村の窓口か担当のケアマネジャーにつないでください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 利用希望者の被保険者証と介護保険負担割合証で、要介護認定の有無と要介護状態区分、認定の有効期間を確かめる
  2. 40歳以上65歳未満の利用者は、要介護状態の原因となる疾病が特定疾病に当たると認定されているかをケアマネジャーに確かめる
  3. 居宅サービス計画に訪問介護が位置づけられていることを確かめ、要支援の人は総合事業の扱いを担当へ確認する
  4. 住まいが施設や住宅の居室にあたる場合は、居宅の扱いと同一建物の取扱いを指定権者に確認して記録に残す

一次資料

制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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