運営 / 更新 2026-09-23

訪問介護の身体介護に引き続く生活援助加算(65〜195単位)

身体介護が中心の訪問に引き続き、所要時間20分以上の生活援助を行った場合は、厚生労働省の告示(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準、訪問介護費の注7)により、生活援助の所要時間が20分から25分増すごとに65単位(195単位を限度)が加算されます。この記事では、算定できる場合とできない場合、加算額の求め方、身体介護と生活援助を別々に算定する場合との違い、シミュレーターがこの加算を計算しない現状を整理します。

この記事で決めること

身体介護に引き続き生活援助を行った場合の加算の算定要件と、身体介護・生活援助を別々に算定する場合との違いが売上の組み立てに与える影響を理解するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、身体介護に引き続く生活援助の算定確認メモを作成できる状態を目指します。

加算の算定要件と対象外になる場合

告示の訪問介護費の注7は「身体介護が中心である指定訪問介護を行った後に引き続き所要時間20分以上の生活援助が中心である指定訪問介護を行った場合(イ(1)の所定単位数を算定する場合を除く。)は、イの所定単位数にかかわらず、イの所定単位数に当該生活援助が中心である指定訪問介護の所要時間が20分から計算して25分を増すごとに65単位(195単位を限度とする。)を加算した単位数を算定する」と定めています。

対象外になるのは、生活援助の所要時間が20分未満の場合と、身体介護の所要時間が20分未満でイ(1)の所定単位数を算定する場合です。同じ告示の注2は、身体介護の所要時間が20分未満である場合にイ(1)の所定単位数を算定すると定めており、この場合は注7の加算を算定できません。ただし、留意事項通知(老企第36号、令和6年度改正別紙、訪問介護費(3))は、20分未満の身体介護に引き続き生活援助を行う場合でも、緊急時訪問介護加算を算定する場合は生活援助の単位数の加算を行うことができるという例外を定めています。

加算額は所要時間の区分から求める

告示の計算式(20分から25分を増すごとに65単位、195単位を限度)に基づく所要時間ごとの加算額は、留意事項通知(老企第36号、令和6年度改正別紙、訪問介護費(3))に区分として明記されています。

195単位(3回加算分)が上限なので、生活援助が70分以上続いても加算額は195単位のまま増えません。留意事項通知は具体例として、身体介護中心型20分以上30分未満(244単位)+生活援助加算45分(130単位)、身体介護中心型30分以上1時間未満(387単位)+生活援助加算20分(65単位)という組み合わせも示していますが、これらの身体介護側の単位数は別の区分(イの所定単位数)によるもので、本記事の対象外です。

身体介護に引き続く生活援助の加算額(留意事項通知 老企第36号 令和6年度改正別紙)
生活援助の所要時間加算額
20分以上45分未満65単位
45分以上70分未満130単位
70分以上195単位(上限)

身体介護・生活援助を別々に算定する場合との違い

注7の加算を使わず、身体介護と生活援助をそれぞれ独立した訪問として算定する場合は、身体介護の所要時間区分の所定単位数と、生活援助の所要時間区分の所定単位数を合算します。どちらの算定方法を選べるかは、2回の訪問として実施したか、1回の訪問の中で身体介護に引き続き生活援助を行ったかという提供実態によって決まり、事業所が売上のために選択できるものではありません。

売上の組み立てに関わるのは、この加算があることで、身体介護に引き続く生活援助を1回の訪問として記録した場合の単位数が、告示の計算式どおりに決まる点です。月次の売上を見積もるときは、この加算の対象になる訪問がある月とない月とで、1訪問あたりの単位数が変わることを前提に、訪問件数だけでなく訪問1件あたりの内訪問類型も記録しておくと、実績と計画のずれの原因を追いやすくなります。1回の訪問時間が長くなる分、訪問件数の計画(受入上限の設計)にも影響するため、あわせて確認してください。

  1. 月間売上モデルへの反映方法を確認する: 1訪問あたり単位数・訪問件数・1単位単価から月間売上モデルがどう決まるかを確認したうえで、この加算の対象になる訪問分を別途加えます。 売上構造と報酬計算事業条件と提供量で確認します。

シミュレーターはこの加算を計算しない

本サイトの事業計画ツールは、1訪問あたりの単位数を一律の入力値として扱っており、身体介護に引き続く生活援助の有無による単位数の変動は計算していません。この加算を含めて月間売上を見積もる場合は、シミュレーターの結果に加算分を別途加えて確認してください。

  1. シミュレーターの計算対象外であることを確認する: この加算はシミュレーターの結果に反映されないため、対象になる訪問件数と加算単位数を別に見積もります。 シミュレーターが計算しない加算・減算の範囲提供量の入力欄で確認します。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 身体介護の所要時間が20分以上か(イ(1)の20分未満区分を算定していないか)を確認する
  2. 引き続き行った生活援助の所要時間が20分以上あるかを確認する
  3. 生活援助の所要時間を20分から起算し、25分を増すごとに65単位(195単位を限度)を加算した単位数を、身体介護と生活援助を別々に算定した場合の合計単位数と比べる
  4. 算定した月の訪問記録に、身体介護と生活援助それぞれの所要時間を分けて残す

一次資料

制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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