運営 / 更新 2026-10-31
介護予防訪問入浴介護費:1回856単位・介護職員2人は95%・清拭や部分浴は90%
介護予防訪問入浴介護は、要支援1・2の人が自宅で受ける訪問入浴で、報酬は1回ごとの単位数です。要介護の訪問入浴介護費とは別の項目で、減算の条件や加算の単位数も異なります。告示の別表で確かめた単位数、減算、主な加算を整理します。
基本の単位数:1回856単位
指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第127号)の別表は、介護予防訪問入浴介護費のイを1回につき856単位と定めています。指定介護予防訪問入浴介護事業所の看護職員1人と介護職員1人が、指定介護予防訪問入浴介護を行った場合に算定します(注1)。
要支援1と要支援2で単位数は分かれず、1回の単位数は同じです。要介護1〜5の1回の単位数は訪問入浴介護費の単位数で比べられます。
この記事で決めること
訪問入浴介護の事業所が要支援1・2の利用者に介護予防訪問入浴介護を行うとき、1回の単位数、減算の条件、主な加算を告示の別表で確かめ、事業計画書の収入に入れる。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、要支援の利用者を入れた訪問入浴介護の収入表(要支援1・2の利用者数と月の回数、介護職員2人・清拭や部分浴・同一建物の回数、加算の届出)を作成できる状態を目指します。
減算と割合で算定する場合
高齢者虐待防止措置未実施減算(注2)と業務継続計画未策定減算(注3)は、いずれも所定単位数の100分の1を減算します。要件を満たさない月が出ないよう、運営の記録を月ごとに確かめます。
入浴により利用者の身体の状況等に支障を生ずるおそれがないと認められる場合に、主治の医師の意見を確認した上で介護職員2人が行ったときは、所定単位数の100分の95で算定します(注4)。全身入浴が困難で、利用者の希望により清拭または部分浴(洗髪、陰部、足部等の洗浄)を実施したときは、100分の90で算定します(注5)。
同一敷地内建物等に居住する利用者(1月当たりの利用者が同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者を除く)と、1月当たりの利用者が同一の建物に20人以上居住する建物の利用者は、所定単位数の100分の90です。同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者は100分の85です(注6)。
| 場合 | 割合 | 根拠 |
|---|---|---|
| 介護職員2人で行う(主治の医師の意見を確認) | 100分の95 | 注4 |
| 清拭または部分浴を実施 | 100分の90 | 注5 |
| 同一敷地内建物等・同一の建物に20人以上 | 100分の90 | 注6 |
| 同一敷地内建物等に50人以上 | 100分の85 | 注6 |
主な加算:初回・認知症専門ケア・サービス提供体制強化
告示の別表で確かめた加算は次の表のとおりです。いずれも、届出や利用者の状態など告示が定める条件があり、事業所ごとに算定できるかが決まります。個別の算定要件は、告示と通知で確かめてください。
| 加算 | 単位数 | 算定の単位 |
|---|---|---|
| 初回加算(ロ) | 200単位 | 1月につき。新規利用者の初回の訪問入浴を行った場合 |
| 認知症専門ケア加算(ハ)(Ⅰ)(Ⅱ) | 3・4単位 | 1日につき。いずれか1つだけを算定する |
| サービス提供体制強化加算(ニ)(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ) | 44・36・12単位 | 1回につき。いずれか1つだけを算定する |
算定しない期間と処遇改善加算の入れ方
利用者が介護予防短期入所生活介護、介護予防短期入所療養介護、介護予防特定施設入居者生活介護、介護予防小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応型共同生活介護を受けている間は、介護予防訪問入浴介護費を算定しません(注10)。事業計画書の回数には、これらの期間を除いて置きます。
介護職員等処遇改善加算(ホ)は、イからニまでにより算定した単位数に、(Ⅰ)イの1000分の122から(Ⅳ)の1000分の85までの区分の率を掛けて加えます。区分ごとの要件は訪問入浴介護の介護職員等処遇改善加算で整理しています。
事業計画書の収入への入れ方
月の収入は、要支援1・2の利用者ごとの月の回数に856単位を掛け、割合で算定する回数と減算、加算の単位数を足し引きし、処遇改善加算の分を足して、地域区分の1単位の単価を掛けて出します。認知症専門ケア加算の対象者の割合などは訪問入浴介護の認知症専門ケア加算で確認できます。
要介護の利用者の収入は別の表に分けます。事業所全体の組み立ては訪問入浴介護の事業計画書と収支で確認できます。
この記事で確認した範囲
確認した資料は、厚生労働省の告示(平成18年厚生労働省告示第127号)別表の介護予防訪問入浴介護費で、2026年10月31日に読んだ内容です。1回の単位数、注1〜注6と注10、加算のロ〜ホの単位数と率を確かめました。
注7〜注9の地域に関する減算・加算の対象地域と届出、各加算の算定基準の細目、1単位の単価、区分支給限度基準額は確認しておらず、扱っていません。個別の事業所の届出と算定は、指定権者と市町村への確認で決めてください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 要支援1・2の利用者ごとに月の訪問回数を置く。介護予防訪問入浴介護費は1回につき856単位で、要支援1と2で単位数は分かれない。看護職員1人と介護職員1人が行った場合に算定する
- 回数を通常の訪問と、減算を受ける訪問に分ける。主治の医師の意見を確認して介護職員2人で行った場合は100分の95、全身入浴が困難で清拭または部分浴を行った場合は100分の90、同一建物に居住する利用者は100分の90(同一敷地内建物等に50人以上居住する建物は100分の85)で算定する。高齢者虐待防止措置未実施と業務継続計画未策定は、それぞれ100分の1を減算する
- 加算は、届出の要るものを分けて入れる。初回加算は新規利用者の初回の訪問入浴で1月につき200単位、認知症専門ケア加算は1日につき(Ⅰ)3単位・(Ⅱ)4単位、サービス提供体制強化加算は1回につき(Ⅰ)44単位・(Ⅱ)36単位・(Ⅲ)12単位で、それぞれいずれか1つだけを入れる。短期入所や特定施設、小規模多機能、グループホームを受けている間は算定しないため、その期間は回数から外す
- 月の収入は、回数に856単位を掛け、減算と加算を足し引きし、介護職員等処遇改善加算の率((Ⅰ)イは1000分の122、(Ⅳ)は1000分の85)を乗じた分を足して、地域区分の1単位の単価を掛ける。要介護の利用者の収入は別の表に分ける
関連ガイドで計画をつなぐ
隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。
よくある質問
迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。
介護予防訪問入浴介護の1回の単位数は、いくらですか?
告示の別表は、介護予防訪問入浴介護費のイを1回につき856単位と定めています。看護職員1人と介護職員1人が指定介護予防訪問入浴介護を行った場合に算定します。
介護予防訪問入浴介護で、介護職員2人で行うと単位数は下がりますか?
告示の注4は、入浴により利用者の身体の状況等に支障を生ずるおそれがないと認められる場合に、主治の医師の意見を確認した上で介護職員2人が行ったときは、所定単位数の100分の95を算定すると定めています。
介護予防訪問入浴介護で、清拭や部分浴だけにしたときの単位数は、どうなりますか?
告示の注5は、訪問時の心身の状況等から全身入浴が困難で、利用者の希望により清拭または部分浴(洗髪、陰部、足部等の洗浄)を実施したときは、所定単位数の100分の90を算定すると定めています。
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第127号)別表 1 介護予防訪問入浴介護費 イ〜ホと注1〜注10」(別表 指定介護予防サービス介護給付費単位数表 1 介護予防訪問入浴介護費 イ 注1〜注6・注10、ロ〜ホ)(確認日 2026-10-31)