運営 / 更新 2026-10-30

訪問介護の地域区分と1単位の単価:1級地11.40円〜その他10円と事業所の級地の調べ方

訪問介護の報酬は、単位数に1単位の単価をかけて金額にします。この1単位の単価は、事業所が所在する地域区分(1級地から7級地とその他)で変わり、訪問介護では1級地の11.40円からその他の10円までの8段階です。この記事は、告示の割合と単価の表、東京都を例にした市区町村と級地の対応、自分の事業所の級地を確かめる手順をまとめます。

1単位の単価は、10円に事業所の地域区分とサービス種類の割合をかけて決まる

1単位の単価は、厚生労働大臣が定める一単位の単価(平成27年厚生労働省告示第93号)の第一号が定めています。10円に、事業所が所在する地域区分とサービスの種類に応じた割合をかけた額が、1単位の単価です。

割合の表は、地域区分ごとに、サービス種類を4つのグループに分けています。訪問介護は、訪問入浴介護、訪問看護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、居宅介護支援と同じ、割合がもっとも大きいグループです。通所介護や短期入所生活介護とは別のグループなので、他のサービスの単価を訪問介護にそのまま当てはめることはできません。

告示の文言は、事業所が所在する地域区分です。複数の市に事業所を置く法人は、事業所ごとの所在地で区分を確かめます。

この記事で決めること

訪問介護の事業所を開く・移す事業者が、1単位の単価が地域区分(1級地〜7級地・その他)でいくらになるかと、事業所の所在地の級地の調べ方を、告示の表で確かめる記事。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、事業所の地域区分と1単位の単価の確認メモ(1枚):事業所ごとの所在地、告示の地域区分、訪問介護の割合、10円にかけた単価を作成できる状態を目指します。

訪問介護の割合と1単位の単価の一覧

訪問介護の割合は、1級地が1000分の1140、2級地が1000分の1112、3級地が1000分の1105、4級地が1000分の1084、5級地が1000分の1070、6級地が1000分の1042、7級地が1000分の1021です。第一号の表の「その他」は、全てのサービスで1000分の1000です。10円にかけると、次の単価になります。

右端の列は、1,000単位を算定したときの金額の例です。実際の請求額は1円未満の端数の扱いも関わるため、報酬の算定構造の端数処理も合わせて確かめてください。

訪問介護の地域区分別の割合と1単位の単価(平成27年厚生労働省告示第93号第一号、2026-10-30確認)
地域区分告示の割合1単位の単価1,000単位の金額の例
1級地1000分の114011.40円11,400円
2級地1000分の111211.12円11,120円
3級地1000分の110511.05円11,050円
4級地1000分の108410.84円10,840円
5級地1000分の107010.70円10,700円
6級地1000分の104210.42円10,420円
7級地1000分の102110.21円10,210円
その他1000分の100010.00円10,000円

級地は市区町村ごとに決まる:東京都の例

どの市区町村がどの級地に当たるかは、同じ告示の第二号の表が、都道府県ごとに並べています。同じ都道府県の中でも、市区町村によって級地が違います。東京都は、特別区が1級地で、市部や町村部は6級地までに分かれています。

第二号の表は地域を列挙する形で、列挙されていない市区町村は、第一号の表の「その他」の区分に当たると読みます。この読み方は告示の構造からの整理なので、指定権者の案内でも確かめてください。「近い市が3級地だから同じだろう」という推測では決められず、市区町村名で第二号の表を引く必要があります。

東京都内の地域区分の例(同告示第二号の表から抜粋、2026-10-30確認)
地域区分東京都内の該当地域(抜粋)訪問介護の1単位の単価
1級地特別区11.40円
2級地調布市、町田市、狛江市、多摩市11.12円
3級地八王子市、武蔵野市、三鷹市、府中市、小金井市など11.05円
4級地立川市、昭島市、東大和市10.84円
5級地福生市、あきる野市、西多摩郡日の出町10.70円
6級地武蔵村山市、羽村市、西多摩郡瑞穂町・奥多摩町・檜原村10.42円

自分の事業所の級地を確かめる手順

まず、指定を受ける(受けている)事業所の所在地の市区町村名を、指定申請書の記載どおりに確かめます。次に、告示の第二号の表で、都道府県の欄から市区町村名を探して地域区分を読み、載っていなければ「その他」とします。

最後に、第一号の表で、その地域区分の訪問介護の割合を読み、10円にかけて単価を出します。

区分は告示の改正で変わることがあり、この記事は2026年10月30日に厚生労働省のページで公表されていた告示にもとづいています。指定申請や事業所の移転の前には、最新の告示と指定権者(都道府県や市区町村)の案内で、移転先の区分を確かめてください。移転の手続きは事業所の移転と変更届にまとめています。

事業計画の数字に使うときは、事業計画シミュレーターで事業所の所在地の地域区分を選びます。単価が1級地と7級地で約1割違うので、売上の見込みの前提として最初に確定させておく項目です。

地域区分と、特別地域加算・中山間地域の加算は別の仕組み

地域区分は、すべての訪問に適用される単価の違いで、加算とは別の仕組みです。事業所の所在地から決まり、サービスの内容や利用者の状態では変わりません。

離島や山間部などの事業所やサービス提供先に付く加算は、地域区分とは別に定められています。特別地域加算は特別地域訪問介護加算、中山間地域等の小規模事業所加算は中山間地域等における小規模事業所加算で確かめられます。地域区分の単価と加算は、別々に確かめて組み合わせます。

確かめた範囲と、次に読む記事

この記事は、厚生労働省が公表する「厚生労働大臣が定める一単位の単価」の第一号の割合の表と、第二号の1級地から5級地までの地域の表、6級地の東京都の地域を、2026年10月30日に確かめた内容です。6級地・7級地のその他の市区町村は、告示の第二号の表で確かめてください。個別の事業所の級地の判断と、請求額の確定は、指定権者や国保連への確認が必要です。

次に読む記事は2本です。単位数から月の売上を組み立てる流れは訪問介護の売上の計算方法、1回あたりの請求額の算定の式は報酬の算定構造にあります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 事業所ごとに、指定申請書の記載どおりの所在地(都道府県と市区町村名)を書き出す
  2. 告示の第二号の表で、都道府県の欄から市区町村名を探して地域区分を書く。載っていなければ「その他」と書き、確認した日を添える
  3. 告示の第一号の表で、その地域区分の訪問介護の割合を読み、10円にかけた1単位の単価を書く
  4. 移転や新設を予定する事業所は、移転先の地域区分も同じ手順で確かめ、変わる場合は指定権者に確認した内容と日付を残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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