事業計画 / 更新 2026-10-30

小規模多機能型居宅介護の事業計画書と収支:登録定員29人以下・月額10,458単位から

小規模多機能型居宅介護の事業計画書の収支は、基準で決まる登録定員と通い・宿泊の利用定員、従業者の員数、告示の月単位の報酬から組み立てる月の収入、自社で入れる費用の4つに分けると書けます。この記事は、基準と告示の原文を2026年10月30日に確かめ、収入の式と数値例、入力する項目を整理します。建物の費用や給与の平均値は扱いません。

事業計画書の収支に入れる項目と、数字の根拠

下の表は、収支に入れる項目ごとに、数字の根拠と、自社で確かめる点を並べたものです。基準や告示で決まる項目と、自社の数字を入れる項目を分けています。

小規模多機能型居宅介護は、通い・訪問・泊まりを組み合わせて使う登録者1人につき、月ごとに定額で報酬が決まります。訪問の回数を積み上げる訪問介護と収入の式が違うため、収入は登録者の数と要介護度の構成から見積もります。

小規模多機能型居宅介護の収支に入れる項目(2026年10月30日確認)
項目根拠の数字自社で確かめる点
登録定員29人以下(サテライト型は18人以下)(基準 第66条第1項)登録者を何人まで増やす計画か
通い・宿泊の利用定員通いは登録定員の2分の1から15人、宿泊は通いの利用定員の3分の1から9人。登録定員25人超とサテライト型は別の定め(基準 第66条第2項)1日あたりの利用の見込み
日中の従業者常勤換算で、通いは通いの利用者3人又はその端数ごとに1以上、訪問は1以上(基準 第63条第1項)勤務表で常勤換算を満たすか
夜間の従業者夜間及び深夜の勤務1以上と宿直(基準 第63条第1項)宿泊の利用者がいない場合の例外の使い方
看護師又は准看護師・介護支援専門員従業者のうち1以上は看護師又は准看護師、計画の作成に専ら従事する介護支援専門員を置く(基準 第63条第4項・第10項)採用できる見込みと給与
基本の収入1月につき要介護1で10,458単位から要介護5で27,209単位(告示の別表)登録者の要介護度の構成
建物・給与・食材費ほかこの記事は数字を示さない見積書と求人条件で確かめた自社の数字

この記事で決めること

小規模多機能型居宅介護の開業や多角化を考える事業者が、事業計画書の収支に何を入れるのかを、基準の登録定員と員数、告示の月単位の報酬から知り、月の収入と必要な人員を見積もる式を確かめる。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、小規模多機能型居宅介護の収支計画の入力表(登録定員と通い・宿泊の利用定員、登録者の要介護度の構成、日中と夜間の勤務表、月ごとの単位数、1単位の単価、人件費と固定費)を作成できる状態を目指します。

定員から決まる規模:登録は29人以下、通いは15人まで、泊まりは9人まで

指定地域密着型サービスの基準の第66条第1項は、登録定員を29人以下と定めています。サテライト型は18人以下です。第2項は、通いサービスの利用定員を登録定員の2分の1から15人まで、宿泊サービスの利用定員を通いの利用定員の3分の1から9人までの範囲で定めるとしています。

登録定員が25人を超える事業所の通いの利用定員は条文の表で決まりますが、この記事では表を読んでいません。登録者の数は収入の上限を、利用定員は1日に受け入れる人数の上限を決めるため、収支の入口は、登録定員を何人にするかです。

宿泊室や居間などの設備の基準は、収支では建物の費用に結びつきます。指定そのものと設備の基準の細目は小規模多機能型居宅介護の指定基準にまとめています。

従業者の員数から決まる固定費:通いは3人に1人、訪問は1人以上、夜間にも配置

基準の第63条第1項は、夜間及び深夜以外の時間帯の員数を、常勤換算方法で、通いサービスは通いの利用者の数が3又はその端数を増すごとに1以上、訪問サービスは1以上と定めています。夜間及び深夜は、勤務に当たる者を1以上、宿直勤務に当たる者を必要な数以上としています。

利用者の数は前年度の平均値で、新規に指定を受けるときは推定数です(第2項)。従業者のうち1以上は常勤で(第3項)、1以上は看護師又は准看護師でなければなりません(第4項)。

宿泊サービスの利用者がいない場合で、夜間及び深夜を通じて訪問サービスを提供するための連絡体制を整備しているときは、夜間及び深夜の配置を置かないことができます(第5項)。登録者が少ない開業直後の月でも、員数の最低ラインは必要になるため、固定費の中心になります。

このほか、居宅サービス計画と小規模多機能型居宅介護計画の作成に専ら従事する介護支援専門員を置き(第10項)、その介護支援専門員は厚生労働大臣が定める研修を修了している者です(第11項)。利用者の処遇に支障がない場合は、事業所の他の職務に従事できます。

月の収入の式:登録者の数×要介護度ごとの月の単位数×1単位の単価

小規模多機能型居宅介護費は、登録者の要介護状態区分に応じて、登録している期間1月につきの単位数を算定します。厚生労働省の告示(平成18年厚生労働省告示第126号)の別表では、同一建物に居住する者以外に対して行う場合が、要介護1から要介護5まで10,458・15,370・22,359・24,677・27,209単位です。

同一建物に居住する者に対して行う場合は、9,423・13,849・20,144・22,233・24,516単位です。このほか、短期利用居宅介護費が1日につき572・640・709・777・843単位ですが、短期間の利用に使う区分なので、基本の収入とは別の行にします。

収入は、要介護度ごとに、登録者の数に月の単位数を掛けて足した単位数に、1単位の単価を掛けた額です。1単位の単価は、予定する所在地の地域区分で決まります。加算と減算は小規模多機能型居宅介護費の単位数に整理しています。

数値例:登録者20人の月の収入と、提供回数が少ない月の減算

式を確かめるための仮の数字を置きます。登録者20人が全員、同一建物に居住する者以外で、要介護1が5人、要介護2が5人、要介護3が5人、要介護4が3人、要介護5が2人だとします。単位数は、5人×10,458+5人×15,370+5人×22,359+3人×24,677+2人×27,209=369,384単位です。

1単位を仮に10円とすると、月の基本の収入は3,693,840円です。この数字は、仕組みを確かめるための仮の値で、実際の登録者の構成や単価ではありません。

通いサービス、訪問サービス、宿泊サービスの算定月の提供回数が、登録者1人あたり平均で週4回に満たない月は、所定単位数の100分の70で算定します。登録者が増えても、利用が少ない月は収入が約7割になるため、利用の見込みは回数でも確かめます。

このとき日中の通いの従業者は、通いの利用者が仮に1日平均10人なら、10を3で割って端数を切り上げた4以上が常勤換算で必要です。要介護度が重い登録者が増えれば単位数は上がりますが、従業者の員数は利用者の数で決まるため、人数は減りません。

費用側で自社の数字を入れる項目

費用は、従業者・管理者・介護支援専門員の給与、社会保険料、建物の取得費か賃料、光熱水費、食材費、研修費、記録や請求のシステムの費用に分けて書きます。この記事は、給与や費用の平均値を示しません。求人条件、見積書、物件の契約条件で確かめた自社の数字を入れます。

人件費を収入と比べる考え方は訪問介護の人件費率にあります。同じ地域密着型サービスの月の収入の式はグループホームの事業計画書と収支で比べられ、運営の決まりは小規模多機能型居宅介護の運営規程で確かめられます。

この記事で確認した範囲

確認したのは、登録定員と員数の原文と単位数で、2026年10月30日に読んだ内容です。登録定員と員数は指定地域密着型サービス基準の第63条・第66条をe-Gov法令検索で、単位数と提供回数が少ない月の減算は厚生労働省の告示の別表で確かめました。

登録定員25人超の通いの利用定員の表、地域区分ごとの単価の値、加算の届出基準、建物の費用、給与の平均値は確認しておらず、扱っていません。個別の事業所の収支は、自社の数字と、市町村への確認で決めてください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 登録定員(29人以下。サテライト型は18人以下)を決め、通いは登録定員の2分の1から15人、宿泊は通いの利用定員の3分の1から9人の範囲で、1日の利用定員を決める
  2. 通いの利用者の数を3で割って切り上げた数を、日中の従業者の常勤換算の最低ラインにし、訪問に1以上、夜間及び深夜の勤務1以上と宿直の表を365日分作る。うち1以上は常勤、1以上は看護師又は准看護師にし、計画の作成に専ら従事する介護支援専門員も別の行で置く
  3. 月の収入は、要介護度ごとの登録者の数×月の単位数で単位数にして足す。登録者の数は満員とせず、月ごとに仮置きし、提供回数が登録者1人あたり週4回に満たない月の100分の70も別の表で確かめる
  4. 1単位の単価は、予定する所在地の地域区分で告示の表から確かめる。従業者の給与・建物の費用・食材費は、求人条件と見積書の自社の数字を入れる

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

小規模多機能型居宅介護の登録定員は何人までですか?

基準の第66条第1項は、登録定員を29人以下と定めています。サテライト型は18人以下です。通いの利用定員は登録定員の2分の1から15人、宿泊の利用定員は通いの利用定員の3分の1から9人の範囲で定めます。

小規模多機能型居宅介護の基本の収入はどう決まりますか?

登録者の要介護状態区分に応じて、登録している期間1月につきの単位数を算定します。同一建物に居住する者以外は、要介護1が10,458単位から要介護5が27,209単位です。算定月の提供回数が登録者1人あたり平均で週4回に満たない場合は、所定単位数の100分の70で算定します。

事業計画書の収支で、固定費の中心になるのは何ですか?

基準の第63条は、常勤換算で、通いは通いの利用者3人又はその端数ごとに1以上、訪問は1以上、夜間及び深夜の勤務1以上と宿直を置くことを求めています。従業者のうち1以上は看護師又は准看護師で、計画の作成に専ら従事する介護支援専門員も置くため、登録者が少ない月でも最低ラインの人件費が必要です。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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