指定申請 / 更新 2026-10-25

地域密着型通所介護(定員18人以下)の指定基準:市町村が指定・定員10人以下の特例

地域密着型通所介護は、通所介護のうち利用定員が19人未満(18人以下)のもので、指定をするのは都道府県ではなく市町村長です。従業者4職種の員数と食堂・機能訓練室の面積は、定員の多い通所介護の基準とほぼ同じ書きぶりで、違いは定員10人以下の特例、指定の手続き、人員・設備を定める条例にあります。この記事は、指定地域密着型サービス基準の第20条〜第22条と介護保険法の第78条の2などを2026年10月25日にe-Govで確かめた範囲で整理したもので、市町村ごとの条例や募集の状況は事業所を置く市町村の窓口で確かめる前提です。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

定員18人以下が地域密着型通所介護で、指定は市町村長が行う

介護保険法第8条第17項は、地域密着型通所介護を、通所介護のうち利用定員が厚生労働省令で定める数未満のものとしています。施行規則第10条の2はこの数を19人としているので、18人以下が地域密着型通所介護、19人以上が通所介護です。

地域密着型サービスの指定は、事業を行う者の申請により、市町村長が行います(法第78条の2第1項)。市町村が費用を支給するのは、要介護被保険者が、その市町村の長が指定した事業者から指定地域密着型サービスを受けたときです(法第42条の2第1項。住所地特例の対象者は施設所在市町村を含む)。定員で申請先が変わるため、開業の計画では先に定員を決めます。

定員19人以上の通所介護については、通所介護の開業の入口の記事で指定と基準を扱っています。

この記事で決めること

定員18人以下の小規模なデイサービスの開業や併設を考える事業者が、地域密着型通所介護の人員・設備の基準と、定員の多い通所介護との違いを条文で知りたい人向け。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、地域密着型通所介護の指定前チェック表(1枚):予定定員、従業者4職種の配置、管理者、食堂と機能訓練室の面積、申請先の市町村、市町村への確認事項を作成できる状態を目指します。

従業者の員数は4職種で、定員10人以下には看護・介護職員の特例がある(基準第20条)

基準第20条第1項は、事業所ごとに、生活相談員、看護職員(看護師または准看護師)、介護職員、機能訓練指導員の4職種を置くと定めています。介護職員の員数は、利用者が15人までなら1以上、15人を超える場合は超える部分を5で除した数に1を加えた数以上を確保するための数です。介護職員は、単位ごとに常時1人以上従事させなければなりません(第3項)。

生活相談員または介護職員のうち1人以上は、常勤でなければなりません(第7項)。機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者で、事業所の他の職務に従事できます(第6項)。

利用定員が10人以下の事業所は、看護職員と介護職員の員数を、提供時間帯にどちらかが勤務している時間数の合計を提供単位時間数で除した数が1以上になる数とすることができます(第2項)。2026年10月25日に居宅サービス基準の第93条(通所介護)を「十人以下」で検索したところ、この特例に当たる定めは見つかりませんでした。第1項の4職種の員数の書きぶりは、第93条と同じです。

地域密着型通所介護の従業者の員数(指定地域密着型サービス基準第20条第1項・第2項)
職種員数の基準
生活相談員提供日ごとに、提供時間帯に専ら従事する者の勤務時間数の合計を提供時間数で除した数が1以上
看護職員単位ごとに、専ら従事する者が1以上(利用定員10人以下は介護職員との合算で1以上にできる)
介護職員利用者15人までは1以上、超える場合は超える部分を5で除した数に1を加えた数以上。常時1人以上を従事させる
機能訓練指導員1以上(事業所の他の職務との兼務ができる)

管理者と設備。食堂と機能訓練室の合計は3平方メートル×利用定員以上(基準第21条・第22条)

管理者は、事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の者を置きます。管理上支障がない場合は、事業所の他の職務や、他の事業所・施設等の職務に従事することもできます(第21条)。

設備は、食堂、機能訓練室、静養室、相談室、事務室と、消火設備その他の非常災害に必要な設備、提供に必要な設備・備品です。食堂と機能訓練室の合計面積は、3平方メートルに利用定員を掛けた面積以上で、定員18人なら54平方メートル以上になります。食事と機能訓練のどちらにも支障がない広さを確保できるときは、同一の場所にできます(第22条第2項)。

相談室は、遮へい物の設置等で相談の内容が漏れないよう配慮します。設備は専ら事業の用に供するものですが、提供に支障がない場合は例外があり、夜間・深夜に別のサービスを提供するときは、開始前に指定をした市町村長へ内容を届け出ます(第3項・第4項)。

通所介護と違うのは、指定の手続きと基準の置き場所(条例)

人員・設備・運営の基準は、市町村の条例で定められます(法第78条の4第1項・第2項)。従業者に関する基準と員数などは、省令の基準に「従う」ものとして条例を定める事項に含まれます(第3項)。省令の第20条〜第22条を満たしていても、実際に守るのは事業所のある市町村の条例で、条例の文言は市町村の例規集で確かめてください。

市町村長は、申請者が市町村の条例で定める者でないとき、従業者の知識・技能と人員が条例の基準を満たさないとき、設備・運営の基準に従った適正な運営ができないと認められるときは、指定をしてはなりません(法第78条の2第4項第1号〜第3号)。事業所が申請先の市町村の区域の外にあって、所在地の市町村長の同意を得ていないときも同様です(第4号)。

さらに、地域密着型通所介護などの厚生労働省令で定めるサービスでは、日常生活圏域のサービスの量が市町村介護保険事業計画の見込量に既に達している、または指定で超えることになるとき、市町村長は指定をしないことができます(第6項第5号イ)。省令で定める場合に該当することが前提で、どの市町村にどの程度の余地があるかは、この記事では確認していません。

指定の際には、事業の適正な運営を確保するために必要と認める条件を付けられます(第8項)。市町村長は指定の前に、被保険者その他の関係者の意見を反映させる措置を講ずるよう努めるとされています(第7項)。

運営の基準と、ほかの記事への道筋

運営の基準のうち、地域密着型通所介護に特有なのが運営推進会議です。おおむね6月に1回以上、利用者や家族、地域住民の代表者、市町村の職員などに活動状況を報告し、評価と助言を受けます。構成員や記録の公表は、地域密着型通所介護の運営推進会議の記事で条文を確かめています。

次に知りたいことに合わせて、従業者の数え方は通所介護の人員基準、規模ごとの区分は通所介護の事業所規模区分、報酬の単位数は通所介護費の単位数の記事で読めます。

この記事は、指定地域密着型サービス基準の第20条〜第22条、介護保険法の第8条・第42条の2・第78条の2・第78条の4、同法施行規則の第10条の2を、2026年10月25日にe-Govで確かめた内容です。市町村の条例の個別の定め、申請書類と時期、事業所が基準に適合するかの判断は扱っておらず、指定を受けられるかの判断も行いません。最終的な可否は、市町村の担当窓口に確かめてください。

次に知りたいこと:地域密着型通所介護の運営規程

地域密着型通所介護の事業者は、事業所ごとに運営規程を定めておく必要があります。定める事項は、基準第29条の11項目です。

11項目と、認知症対応型通所介護・療養通所介護との違いは、地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護の運営規程の記事で、条文と照らして確かめられます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 予定する利用定員が18人以下かを確かめ、19人以上なら通所介護(都道府県等の指定)に当たるため、通所介護の開業の入口の記事に切り替える
  2. 従業者4職種(生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員)の配置を、提供時間と利用者数から数えた表にし、生活相談員または介護職員のうち1人以上が常勤になっているかを確かめる
  3. 食堂と機能訓練室の合計面積が、3平方メートルに利用定員を掛けた面積以上かを図面で確かめ、相談室に遮へい物などの配慮があるかを書き込む
  4. 事業所のある市町村の窓口に、条例の基準、募集や見込量による不指定の有無、申請の時期を問い合わせた日と回答を記録する

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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