運営 / 更新 2026-10-25

訪問介護の事務所の間取りを変えたとき:事業所の平面図の変更届(10日以内)と添付書類

訪問介護事業所の部屋の配置や区画を変えて、届け出た事業所の平面図に変更が生じるときは、指定権者への変更届が要ります。介護保険法第75条は、届出を変更があったときから10日以内と定めています。この記事は、法令の根拠、運営指導で届出漏れが指摘された例、堺市の添付書類、区画の変更を事前に相談する自治体の案内を、確認できた範囲で整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

事業所の平面図の変更は変更届の対象事項

介護保険法施行規則第114条第1項は、訪問介護の指定申請で出す事項として、第5号に「事業所の平面図」を挙げています。第131条第1項第1号は、訪問介護の変更の届出の対象を、第114条第1項の第1号、第2号、第4号(当該指定に係る事業に関するものに限る)から第7号までに掲げる事項と定めており、第5号の平面図はこの範囲に入ります。

期限は介護保険法第75条第1項にあります。事業所の名称及び所在地その他厚生労働省令で定める事項に変更があったときは、10日以内に都道府県知事へ届け出ます。

条文は「変更があったとき」からと書いており、下関市の資料と熊本県の案内も変更の日から10日以内としています。工事を伴う場合にどの日を変更の日とするかは、指定権者に確かめてください。

どの程度の模様替えから届出が要るか、家具の移動だけでも要るかは、条文に線引きが書かれていません。部屋の位置や区画の使い方が変わるときは、届出の要否を指定権者に先に確かめてください。

この記事で決めること

訪問介護事業所の事務室の模様替え・間取りの変更・区画の見直しをするとき、事業所の平面図の変更として指定権者へ変更届が要るか、いつまでに何を添付するかを知りたい人向け。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、事務所レイアウト変更の届出確認表(1枚):変更前後の平面図、変更日、届出期限(変更の日から10日以内)、添付書類、事前相談の要否を作成できる状態を目指します。

運営指導で届出漏れが指摘された例

下関市の令和5年度の集団指導資料(訪問介護ほか)には、運営指導の指摘事例として、訪問介護事業所の位置(部屋の中での配置)を変更していたのに届出がなされていない、という例が載っています。全サービス共通の指摘として書かれています。

資料は改善の指導として、事業所の平面図に変更が生じた場合は速やかに指定事項等変更届を提出すること、今後変更に伴う届出が必要になったときは変更の日から10日以内に届け出ること、と書いています。これは下関市の資料で、他の自治体が同じ項目を指摘するとは限りません。

運営指導のほかの指摘項目は運営指導の指摘事項にまとめています。

添付書類の例:堺市は変更前後の平面図と写真

添付書類は自治体が定めます。堺市の変更届の書類一覧では、事業所の平面図を変えるとき、事業所の平面図(変更前・変更後)と、事業所内外の写真(カラーに限る。変更部分のみ。A4の台紙に貼付)を求めています。写真のみ郵送で、それ以外は添付書類としてアップロードする案内です。

介護福祉施設等の建物の一画に事務所を設けている場合は、施設内の位置関係を確認するため、その施設のフロア図も必要としています。同一所在地に同一法人が運営する他の指定事業所がある場合は、その事業所の届出が必要になる場合がある、とも書いています。

訪問介護の変更届出書として、堺市は別紙様式第一号(五)を案内しています。様式の番号や提出方法は自治体で異なるため、事業所の所在地を管轄する指定権者のページで確かめてください。

平面図を変えるときの確認点(法令と自治体資料の整理)
確認する点書かれていること出典
届出の対象事業所の平面図の変更は変更の届出の対象事項介護保険法施行規則第114条第1項第5号・第131条第1項第1号
期限変更があったときから10日以内介護保険法第75条第1項
届出漏れの指摘例部屋の中での配置を変えたのに届出がない下関市の集団指導資料
添付書類の例変更前後の平面図、変更部分の写真、施設の一画ならフロア図堺市の書類一覧
着手前の相談区画の変更は変更前の検討段階で相談熊本県の案内

区画を変える工事は、着手前に相談する自治体がある

熊本県の介護保険事業者の変更届の案内は、事業所の定員変更、事業所の区画変更、事業所の移転などを、変更前の検討段階で相談してほしい変更として挙げています。変更があった場合に10日以内に届け出る必要がある、という案内も同じページにあります。熊本県のページは介護保険事業者全般の案内で、訪問介護に限った記述ではありません。

訪問介護の指定基準では、事業所に事業の運営を行うために必要な広さを有する専用の区画を設けると定めています(指定居宅サービス等の基準第7条)。工事で専用の区画の広さや使い方が変わると、設備の基準を満たすかが問われます。設備基準の中身は設備基準で扱っています。

工事を始めてから相談するよりも、図面ができた時点で指定権者に見てもらうほうが、やり直しを防げます。事前相談が必要かどうかは自治体で異なるため、問い合わせた日と回答を記録します。

移転や更新との関係

事業所の所在地そのものが変わる移転は、平面図に加えて所在地の変更が届出の対象になります。堺市の一覧でも、所在地の変更では平面図、事業所内外の写真、案内図を添付書類としています。移転の期限と手順は事業所移転の届出で確認できます。

指定の更新では、施行規則第114条第3項が、すでに提出している平面図などの事項に変更がないときは、都道府県知事が記載や書類の提出を省略させることができる、と定めています。裏返せば、変更届を出していないと、更新のときに届出済みの図面と現況が食い違うおそれがあります。更新の流れは指定更新の手続きで確認できます。

資料の範囲と、次に確かめること

介護保険法第75条、施行規則第114条・第131条、基準第7条は2026年10月25日にe-Govで確認しました。下関市の集団指導資料、堺市の変更届の書類一覧、熊本県の変更届の案内も同日に本文を確認しています。専用の区画に関する通知上の解釈と、都道府県ごとの様式は確認しておらず、書いていません。

個別の模様替えが届出の対象になるか、事前相談が必要かは、この記事では判断しません。指定権者に確かめ、確かめた日と回答を記録してください。

次に確かめるなら、届出の提出先は提出先別の窓口一覧、電子申請の使い方は電子申請・届出システムが手がかりになります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 工事や模様替えの前に、事務室・相談の場所・書類の保管場所など専用の区画の使い方が変わるかを書き出し、変更前の平面図に変更部分を書き込んで、変更後の平面図の案を作る
  2. 指定権者の変更届のページで、平面図の変更に必要な添付書類(変更前後の平面図、変更部分の写真など)と提出方法を確かめ、区画の変更は着手前の事前相談が必要かを問い合わせた日と回答を記録する
  3. 変更を実施した日を書き、そこから10日以内の提出期限を日付で書いて、変更届出書の変更前後の欄と添付書類を作る
  4. 届出の控えと平面図を事業所の台帳に綴じ、運営指導や更新のときに現況と一致して示せるよう、変更日・届出日・受理の確認を一覧に残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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