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運営 / 更新 2026-11-05

訪問リハビリテーションの準用規定(基準第83条):引き継ぐ条文と読み替え3つ

訪問リハビリテーションの運営基準は、指定基準の第78条から第83条までに置かれ、その最後の第83条が、訪問介護などの章にある条文を訪問リハビリテーションにも当てはめる準用規定です。説明と同意、サービスの提供の記録、苦情処理は、訪問リハビリテーションの章を探しても出てきません。この記事では、引き継ぐ条文の一覧、3つの読み替え、訪問リハビリテーションの章に別に置かれた条文を、e-Gov法令検索の原文で整理します。

第83条は、訪問介護などの章の条文を訪問リハビリテーションに当てはめる

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)の第83条は、訪問リハビリテーションの準用規定です。e-Gov法令検索で、2026年11月5日に原文を確認しました。第8条から第13条まで、第15条から第19条まで、第21条、第26条、第30条から第33条まで、第35条から第38条まで、第52条及び第64条の規定を、指定訪問リハビリテーションの事業について準用すると定めています。

準用とは、別の条文の内容を、読み替えを加えたうえで当てはめることです。訪問リハビリテーションの事業者は、第83条が挙げる条文を、訪問リハビリテーションの運営基準として守ります。これらの条文の大半は訪問介護の章(第8条から第39条)にあり、第52条は訪問入浴介護の章、第64条は訪問看護の章にあります。

「第30条から第33条まで」のように範囲で示された部分には、その間にある枝番号の条(第30条の2、第36条の2、第37条の2)も含まれると読むのが、法令の通常の書き方です。次の表には、これらも含めて並べています。

第83条が準用する条文(e-Gov法令検索の条文の見出しで確認。2026年11月5日)
条見出しどの章の条文か
第8条内容及び手続の説明及び同意訪問介護
第9条提供拒否の禁止訪問介護
第10条サービス提供困難時の対応訪問介護
第11条受給資格等の確認訪問介護
第12条要介護認定の申請に係る援助訪問介護
第13条心身の状況等の把握訪問介護
第15条法定代理受領サービスの提供を受けるための援助訪問介護
第16条居宅サービス計画に沿ったサービスの提供訪問介護
第17条居宅サービス計画等の変更の援助訪問介護
第18条身分を証する書類の携行訪問介護
第19条サービスの提供の記録訪問介護
第21条保険給付の請求のための証明書の交付訪問介護
第26条利用者に関する市町村への通知訪問介護
第30条勤務体制の確保等訪問介護
第30条の2業務継続計画の策定等訪問介護
第31条衛生管理等訪問介護
第32条掲示訪問介護
第33条秘密保持等訪問介護
第35条居宅介護支援事業者に対する利益供与の禁止訪問介護
第36条苦情処理訪問介護
第36条の2地域との連携等訪問介護
第37条事故発生時の対応訪問介護
第37条の2虐待の防止訪問介護
第38条会計の区分訪問介護
第52条管理者の責務訪問入浴介護
第64条居宅介護支援事業者等との連携訪問看護

この記事で決めること

訪問リハビリテーション事業所の管理者が、基準第83条が訪問介護などの章から準用する条文の範囲と3つの読み替え、訪問リハビリテーションの章に別に置かれた条文を知り、運営指導に備えて点検する範囲を決めるための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、訪問リハビリテーションの運営基準の点検表(1枚):第83条が準用する条文と、訪問リハビリテーションの章の第78条から第82条の2までを行に並べ、条ごとに対応する事業所の書類と見直す日を書き込む表を作成できる状態を目指します。

3つの読み替え:運営規程は第82条、病歴の把握、従事者は理学療法士等

第83条は、準用するときの読み替えを3つ定めています。1つ目は、これらの規定中の「訪問介護員等」を「理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士」に読み替えることです。たとえば、第18条の身分を証する書類の携行は、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士に身分を証する書類を携行させ、初回訪問時及び利用者又はその家族から求められたときに提示すべき旨を指導する、と読みます。

2つ目は、第8条第1項の「第29条」を「第82条」に読み替えることです。第29条は訪問介護の運営規程、第82条は訪問リハビリテーションの運営規程の条文なので、説明と同意の場面で渡す運営規程の概要は、訪問リハビリテーションの第82条の運営規程になります。

3つ目は、第13条の「心身の状況」を「心身の状況、病歴」に読み替えることです。第13条は、サービス担当者会議等を通じて、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めることを定めています。訪問リハビリテーションでは、これに病歴が加わります。

準用されず、訪問リハビリテーションの章に別に置かれた条文

訪問介護の章にある条文のうち、第83条が準用しないものがあります。そのうち、訪問介護の章の条文に対応する主なものが、訪問リハビリテーションの章に次のように置かれています。利用料等の受領は第78条、運営規程は第82条、記録の整備は第82条の2です。

訪問リハビリテーションの章には、これらに加えて、基本取扱方針(第79条)、具体的取扱方針(第80条)、訪問リハビリテーション計画の作成(第81条)も置かれています。準用の一覧だけを見て運営基準を点検すると、これらの条文を見落とすので、第78条から第82条の2までと第83条を合わせて読む必要があります。

第83条の列挙に入っていない条文は、訪問リハビリテーションに適用されない、という意味ではありません。たとえば、訪問介護の第27条(緊急時等の対応)は列挙になく、訪問リハビリテーションの章(第75条から第82条の2まで)にも、同じ見出しの条文はありません。同じ趣旨の定めが別の条文や通知にあるのかは、この記事では条ごとには確認していないので、必要な条文は原文で確かめてください。

準用される条文を、実務の書類に結びつける

第19条の準用により、訪問リハビリテーションの事業者は、サービスを提供した際に、提供日と内容、居宅介護サービス費の額などを記録します。第32条の準用により、事業所の見やすい場所に、運営規程の概要、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の勤務の体制その他の重要事項を掲示します。第36条の準用により、苦情を受け付けるための窓口を設置するなどの必要な措置を講じます。

第33条の秘密保持等は訪問介護の秘密保持義務で、苦情処理は訪問介護の苦情処理(基準第36条)で、事故発生時の対応は訪問介護の事故発生時の対応(基準第37条)で、契約の前の説明と同意は訪問介護の重要事項説明で扱っています。読み替えは、従事者の呼び方が理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士になることなので、訪問介護の記事の「訪問介護員」の部分をそう置き換えて読みます。

点検の順序としては、準用される条文を一覧で確かめ、書類がそろっているかを条ごとに表にすると点検しやすくなります。

この記事で確認した範囲と、次に知りたいこと

2026年11月5日に、e-Gov法令検索で、指定基準の第83条の本文と、準用される条文の見出し、第13条・第18条・第19条・第32条・第36条・第64条・第78条の原文を確認しました。確かめたのは、準用される条文の一覧、読み替えの3つ、訪問リハビリテーションの章に別にある条文の見出しです。

各条の細かな要件(説明と同意の方法、苦情処理の記録、虐待防止の措置の内容、会計の区分の方法)は、この記事では確認していません。厚生労働省の通知と、指定権者の運営指導の案内で確かめてください。

取扱方針は訪問リハビリテーションの取扱方針(基準第79条・第80条):医師の指示・診療記録・リハビリテーション会議に、記録の整備は訪問リハビリテーションの記録の整備:6種類・診療記録・保存2年(第82条の2)に、運営指導で確認される書類は訪問リハビリテーションの運営指導で確認される書類:厚生労働省の確認項目と確認文書にまとめています。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. e-Gov法令検索で指定基準の第83条を開き、準用される条文の見出しを表の行として書き写し、訪問リハビリテーションの章の第78条から第82条の2までの行を加える
  2. 行ごとに、その条に対応する事業所の書類(重要事項説明書、サービス提供記録、苦情の受付簿、事故報告書など)の名前と保管場所を書き、書類がない行には作る書類を書く
  3. 読み替えの3つ(訪問介護員等が理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士になること、運営規程が第82条になること、心身の状況に病歴が加わること)が、書類の文言に反映されているかを確かめて印を付ける
  4. 厚生労働省の通知と指定権者の運営指導の案内で、条ごとの細かな要件を確かめて表の備考欄に書き、書類を見直す日を決める

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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