運営 / 更新 2026-10-22

訪問介護の常勤換算1人あたり訪問回数:職員116.0回・訪問介護員137.1回

訪問介護の常勤換算1人あたりの月間訪問回数は、厚生労働省の令和7年度介護事業経営概況調査(令和6年度決算)で、常勤換算職員1人あたり116.0回、訪問介護員の常勤換算1人あたり137.1回と公表されています。このページでは、全国の平均と、事業所の月の延べ訪問回数の階級別の値を並べ、自事業所の訪問件数と職員数の計画を見直す物差しとして使うときの注意を整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

全国平均:常勤換算1人あたりの訪問回数と訪問1回あたりの収入

厚生労働省の令和7年度介護事業経営概況調査結果は、令和7年5月に令和5年度・令和6年度の決算を調べたもので、訪問介護の有効回答は638事業所です。第4表(1施設・事業所当たり収支額,収支等の科目)には、収支のほかに、延べ訪問回数、常勤換算職員数、1人あたりの訪問回数が載っています。

令和6年度決算の1事業所あたり月平均は、延べ訪問回数が853.3回、常勤換算職員数が7.4人(常勤率61.2%)、介護職員の常勤換算数が6.2人(常勤率57.1%)です。この結果から、常勤換算職員1人あたりの訪問回数は116.0回、訪問介護員の常勤換算1人あたりの訪問回数は137.1回と示されています。

同じ表には、訪問1回あたりの収入(イ・ロの補助金収入を除く)3,855円と、訪問1回あたりの支出3,484円も載っています。次の節で、この訪問1回あたりの収入を使って1人あたりの月の収入を手計算します。

訪問介護の1事業所あたり月平均(令和6年度決算・第4表)
項目値
延べ訪問回数853.3回/月
常勤換算職員数(常勤率)7.4人/月(61.2%)
介護職員の常勤換算数(常勤率)6.2人/月(57.1%)
常勤換算職員1人あたりの訪問回数116.0回/月
訪問介護員の常勤換算1人あたりの訪問回数137.1回/月
訪問1回あたりの収入(イ・ロの補助金収入を除く)3,855円/回
訪問1回あたりの支出3,484円/回

この記事で決めること

訪問介護の事業計画を作る事業者が、常勤換算1人あたりの月間訪問回数と、延べ訪問回数の階級別の値を、厚生労働省の調査結果で確かめ、自事業所の訪問件数と職員数の計画を並べて見直せるようにするための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、常勤換算1人あたりの月間訪問回数の計画と全国値の対照表(計画の月間延べ訪問回数、常勤換算職員数、1人あたり訪問回数、近い階級の全国値、差の確認メモ)を作成できる状態を目指します。

訪問回数に1回あたりの収入を掛けた手計算の目安

調査結果が公表しているのは訪問回数と訪問1回あたりの収入で、職員1人あたりの月の収入額そのものは表にありません。そこで、2つを掛けた手計算を目安として置きます。

常勤換算職員1人あたりは116.0回×3,855円で約44.7万円(447,180円)、訪問介護員の常勤換算1人あたりは137.1回×3,855円で約52.9万円です。1事業所の月の収入3,290千円を常勤換算職員数7.4人で割ると約44.5万円で、前者とおおむね合います。

この金額は公表値ではなく、本サイトの計算です。収入には保険外の利用料や加算も含まれ、基本報酬だけの売上でも職員が受け取る給与でもありません。給与の水準は訪問介護の介護職員の平均給与額、収入に対する給与費の割合は訪問介護の経営指標の早見表で確認できます。

訪問回数×訪問1回あたり収入の手計算(令和6年度決算の全国平均から)
計算の対象月の訪問回数掛ける金額計算結果
常勤換算職員1人あたり116.0回3,855円/回約44.7万円(447,180円)
訪問介護員の常勤換算1人あたり137.1回3,855円/回約52.9万円

事業所の月の延べ訪問回数の階級別の値(令和6年度決算)

第73表は、令和6年度決算を月の延べ訪問回数の階級に分けた値です。事業所の規模で1人あたりの訪問回数が大きく変わるため、全国平均だけでなく、自事業所に近い階級の値を見ます。

常勤換算職員1人あたりの訪問回数は、200回以下の階級が36.3回、2,001回以上の階級が157.5回です。階級が上がるにつれておおむね増える傾向ですが、1,201〜1,400回の階級は98.4回で、手前の階級より低くなっています。標本の数が階級ごとに限られるため、階級の間の小さな差は読み込みすぎないようにします。

訪問1回あたりの収入(補助金を除く)は、200回以下の階級が5,162円、2,001回以上の階級が3,410円です。1回あたりの収入は最も小さい階級が最も高く、最も大きい階級が最も低くなっています。表の中間の階級では順に並ばない箇所もあります。

月の延べ訪問回数の階級別(令和6年度決算・第73表)
延べ訪問回数の階級延べ訪問回数の平均常勤換算職員数訪問1回あたりの収入職員1人あたりの訪問回数訪問介護員1人あたりの訪問回数
200回以下117.7回3.2人5,162円36.3回43.7回
201〜400回303.5回3.6人4,350円83.3回103.9回
401〜600回494.1回5.2人4,010円95.6回115.3回
601〜800回691.4回7.0人4,603円99.3回116.0回
801〜1,000回884.7回8.6人3,854円102.5回120.4回
1,001〜1,200回1,099.4回8.6人3,988円127.8回145.6回
1,201〜1,400回1,286.9回13.1人3,886円98.4回113.1回
1,401〜2,000回1,650.5回11.1人3,917円149.2回169.5回
2,001回以上3,510.7回22.3人3,410円157.5回185.8回

自事業所の計画と並べるときの手順と注意

手順は3つです。まず、計画している月の延べ訪問回数を出し、次に、職員の月の勤務時間の合計を常勤の職員が勤務すべき時間で割って常勤換算職員数を出します。最後に、訪問回数を常勤換算職員数で割り、上の階級表で自事業所に近い行と比べます。

常勤換算の数え方は訪問介護の人員基準で確認できます。たとえば、月の訪問回数を400回、常勤換算職員数を4.0人と置く架空の計画では、1人あたり100回です。400回は「201〜400回」の階級の上端に近く、その階級の値は83.3回、次の「401〜600回」の階級は95.6回なので、表の値と近い水準だと読めます。

調査は令和7年5月に行われ、値は令和6年度決算の平均です。調査客体1,502に対する有効回答は638事業所で、有効回答率は42.5%です。

表は訪問の回数で示されており、1回あたりの提供時間は含まれません。全国平均は目標値ではなく、自事業所の計画が平均より多い・少ないことだけでは良し悪しを決められません。

1人あたりの訪問回数は、利用者の増え方や職員の採用時期で月ごとに動きます。数字は例示や全国の平均で、事業所の実際の値や売上・利益を保証するものではありません。

回数を時間に直して見たいときは訪問介護の稼働率、売上全体の計算は訪問介護の売上の計算方法と平均、事業所の規模別の収支は訪問介護の事業所規模別の収支比較で確認できます。売上や利益を保証するものではありません。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 計画している月の延べ訪問回数を、利用者数と1人あたりの月間訪問回数から出す
  2. 職員の月の勤務時間の合計を常勤の職員が勤務すべき時間で割り、常勤換算職員数を出す
  3. 訪問回数を常勤換算職員数で割り、延べ訪問回数の階級別の全国値のうち自事業所に近い階級と並べる
  4. 差が大きい場合は、採用時期、利用者の増え方、1回あたりの提供時間の違いを確認し、計画の前提を見直す

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

訪問介護の常勤換算1人あたりの月間訪問回数はどのくらいですか?

厚生労働省の令和7年度介護事業経営概況調査(令和6年度決算)では、常勤換算職員1人あたり116.0回、訪問介護員の常勤換算1人あたり137.1回です。有効回答638事業所の全国平均で、事業所の規模によって大きく異なります。

訪問介護員1人あたりの月の売上は公表されていますか?

1人あたりの売上額そのものは、調査結果の表にありません。公表されている訪問回数と訪問1回あたり収入3,855円を掛けると、常勤換算職員1人あたり約44.7万円、訪問介護員の常勤換算1人あたり約52.9万円になりますが、これは本サイトの手計算の目安です。

全国平均より1人あたりの訪問回数が少ないと問題ですか?

それだけで良し悪しは決まりません。事業所の延べ訪問回数の階級で値が大きく変わり、利用者の増え方や職員の採用時期でも月ごとに動きます。自事業所に近い階級の値と並べ、差の理由を確認する使い方が適しています。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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