事業計画 / 更新 2026-10-10

訪問介護の事業計画書の自己点検表:稼働率・人件費率・採用・資金・数値の矛盾の6項目

この記事は、事業計画書を書き終えたあとに、提出前に自分で点検する6項目の表です。計画書の作り方は訪問介護の事業計画書のまとめ方で扱い、この記事は完成した計画書の数字と本文が食い違っていないかを確かめる役割に分けています。審査の合否や融資・指定の通過を示すものではありません。

この記事で決めること

事業計画書の完成後・提出前に、稼働率・人件費率・採用・資金・損益分岐・数値の整合を、どの記事とシミュレーターの項目で確かめるかを点検表で確認するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、事業計画書の自己点検メモ(6項目の確認結果・直した箇所・未確認の事項)を作成できる状態を目指します。

自己点検表の使い方

点検は、計画書の数字をシミュレーターの結果欄と並べて行います。表の「確かめる数値」を書き出し、右の列の記事で定義と根拠を確かめます。

厚生労働省調査の値は事業所の平均値で、自社の目安や合格ラインではありません。比べて差が大きい場合は、差の理由を計画書に書けるかを確かめます。

事業計画書の自己点検表(6項目)
点検項目確かめる数値見る記事・入力欄
1. 稼働率の定義が固定され、楽観的になっていないか稼働率の分子・分母に含める時間、月間訪問件数、1人あたりの提供時間訪問介護の「稼働率」の計算式と読み方(指定基準に定義なし)、入力欄「services.visits」
2. 人件費率が調査値と大きく離れていないかシミュレーターの人件費÷売上。厚生労働省調査の令和6年度決算の収入に対する給与費の割合は67.8%訪問介護の人件費率67.8%(令和7年度・訪問回数階級別)、入力欄「staff.monthlyCost」
3. 採用の遅れや欠員を見込んでいるか開業月に配置できる職員数と、採用が1〜2か月遅れた場合の訪問件数訪問介護の人員計画と採用シナリオ、訪問介護の人員基準割れ(欠員)時の変更届出・指定取消しリスク
4. 入金前の支出を資金に入れているか月末現金の最低額と、最初に現金が不足する月。売上月と入金月のずれ訪問介護の運転資金と資金繰り、入力欄「collectionLagMonths」「initialCash」
5. 計画の訪問件数が損益分岐の件数を上回っているか損益分岐の訪問件数と計画件数の差。借入の返済を加えた場合の件数訪問介護の損益分岐点(訪問件数)の計算式とシミュレーター前提、結果欄「損益分岐の訪問件数」
6. 本文と数値、章と章の間で矛盾していないか訪問件数・1回あたり単位数・営業日数・職員数・開業日が、全ての章で同じ値か訪問介護の事業計画書のまとめ方、テンプレート「人員・提供能力表」「開業費・月次費用表」

点検で見つかった差を直す順番

まず項目6の矛盾を直します。件数や職員数が章ごとに違うと、他の項目の数値が正しく確かめられないためです。

次に、項目1〜2の件数と人件費を保守ケースで置き直します。件数が計画の7割になった場合や、職員が1人少ない場合の営業利益は、事業計画シミュレーターの入力を変えて確かめます。下振れの確認の考え方は訪問介護の倒産件数と原因(2025年・東京商工リサーチ)を開業計画の下振れ確認に使うにあります。

最後に、項目3〜5で資金が不足する月を確認し、延期・縮小・中止の条件をテンプレート「縮小・撤退判断表」と実務テンプレートで整えます。

この表で確かめられないこと

この表は、計画の数字が自社の前提の中で整っているかを見るものです。審査の結果、融資の可否、指定の可否は、提出先が決めます。

提出先ごとに必要な書類と読み手の見る点が違う点は、訪問介護の事業計画書のまとめ方の比較表で確かめてください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 計画書の訪問件数・1回あたり単位数・営業日数・職員数が、どの章でも同じ値になっているか書き出して照合する
  2. シミュレーターの結果欄から人件費率・損益分岐の訪問件数・月末現金の最低額を書き出し、計画の訪問件数と並べる
  3. 保守ケース(件数の減少・採用の遅れ・入金の遅れ)で同じ結果欄を確かめ、最初に現金が不足する月を記録する
  4. 直した箇所と、確認できず保留にした事項を日付つきで残し、提出先ごとの様式で再度照合する

事業計画ツールで確かめる

記事で整理した前提を事業計画ツールへ入力し、基準ケースだけでなく保守ケースの結果も確認します。制度上の適否や請求額を自動判定するものではありません。

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一次資料

制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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