参入判断 / 更新 2026-10-17
訪問介護の事業計画に使う要介護(要支援)認定者数と認定率(令和6年度年報)
要介護(要支援)認定者は、令和7年3月末に721万人で、第1号被保険者の19.7%でした。厚生労働省の「令和6年度 介護保険事業状況報告(年報)のポイント」を2026年10月17日に確認し、認定者数、年齢別の認定率、サービスの受給者数と給付費を整理しました。訪問介護の利用者数ではなく、介護保険全体の数字です。
認定者数:令和7年3月末に721万人、前年度から12万人増
要介護(要支援)認定者数は、令和6年3月末の708万人から令和7年3月末の721万人へ、12万人(1.8%)増えました。第1号被保険者数(65歳以上)は同じ期間に3,589万人から3,584万人へ、5万人(0.1%)減っています。
令和6年度の認定者を要介護度別の構成比で見ると、要介護1が最も多く20.7%、次に要介護2の16.8%です。要介護度別の構成比は、事業所が想定する利用者像を全国の水準と比べる手がかりになります。
| 要介護度 | 構成比 |
|---|---|
| 要支援1 | 14.7% |
| 要支援2 | 14.3% |
| 要介護1 | 20.7% |
| 要介護2 | 16.8% |
| 要介護3 | 13.0% |
| 要介護4 | 12.5% |
| 要介護5 | 8.0% |
この記事で決めること
訪問介護の事業計画を立てる人が、厚生労働省の介護保険事業状況報告(年報・令和6年度)で、要介護(要支援)認定者数・認定率(年齢別)・要介護度別の構成比・サービス受給者数を確かめ、需要を考える全国の水準として使うための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、認定者数・認定率・要介護度別の構成比の全国の数字と、候補の市町村の数字を並べた一覧を作成できる状態を目指します。
認定率:全体19.7%でも、75歳以上は31.0%、65〜74歳は4.3%
第1号被保険者に占める認定者の割合(認定率)は、令和6年3月末の19.4%から令和7年3月末の19.7%へ、0.3ポイント上がりました。年齢で分けると、65歳以上75歳未満は4.3%、75歳以上は31.0%で、年齢によって大きく違います。
65歳以上75歳未満の認定率は4.3%のままで、75歳以上は令和6年3月末の31.1%から31.0%へわずかに下がりました。全体の認定率は0.3ポイント上がっていますが、上がった理由は資料に書かれていません。
| 年度 | 第1号被保険者全体 | 65歳以上75歳未満 | 75歳以上 |
|---|---|---|---|
| 平成12年度 | 11.0% | 3.4% | 21.9% |
| 令和5年度 | 19.4% | 4.3% | 31.1% |
| 令和6年度 | 19.7% | 4.3% | 31.0% |
サービス受給者数と給付費:620万人、給付費は11兆1,826億円
サービスの受給者数(3月から2月サービス分の1か月平均)は、令和5年度の609万人から令和6年度の620万人へ、12万人(1.9%)増えました。内訳は居宅サービスが432万人(69.6%)、地域密着型サービスが92万人(14.9%)、施設サービスが96万人(15.5%)で、居宅サービスの中に訪問介護が含まれます。
保険給付のうち給付費(利用者負担を除いた額)は、令和5年度の10兆8,263億円から令和6年度の11兆1,826億円へ、3,564億円(3.3%)増えました。費用額は12兆952億円で、この年報の集計です。
介護給付費等実態統計の費用額とは集計が異なります。訪問介護の事業所数・利用者数・費用額の全国の数字は、「訪問介護の事業所数・利用者数・費用額の全国推移(令和6年)」で確認できます。
読み方:認定者は訪問介護の利用者ではなく、全国の平均は地域の数字ではない
認定者は、認定を受けた人の数で、訪問介護を使っている人の数ではありません。受給者数には居宅・地域密着型・施設の間の重複利用があると、資料の注に書かれています。
認定率は都道府県や市町村で違い、全国の19.7%を自分の商圏にそのまま当てはめることはできません。都道府県別・保険者別の数値は、厚生労働省の年報のページから案内されている政府統計の総合窓口(e-Stat)で確認できます。商圏の調べ方は「訪問介護の商圏・需要・競合の調べ方」で扱っています。
事業計画で確かめる手順
次の表は、この統計を事業計画の需要の前提に使うときの手順の例です。制度が定めた手順ではなく、確認の順序の一例です。
| 手順 | 確認すること | 使う資料 |
|---|---|---|
| 1. 全国の水準を見る | 認定者数・認定率・要介護度別の構成比を書き出し、集計の時点(3月末現在・年度平均)を記録する | 年報のポイント(全国) |
| 2. 商圏の数字に置き換える | 候補の市町村の認定者数と認定率を、保険者別の統計で確かめて全国と比べる | e-Stat(保険者別) |
| 3. 将来の向きを重ねる | 75歳以上人口の見通しと合わせて、認定者が増える向きかを確かめる | 訪問介護の商圏の75歳以上人口の将来推計:都道府県別の2040年指数と市区町村の差 |
| 4. 訪問件数の上限へ反映 | 確かめた需要の向きを、訪問件数の上限の前提に記録する | 訪問介護の訪問件数上限の決め方(商圏需要・職員時間から算出) |
次に読む記事
認定者の中でも、要介護度が変わったときの訪問介護の見直しは、要介護度変更時の訪問介護の見直し:効力・限度額・加算の割合で確認できます。
認知症の人の数の見通しは、訪問介護の事業計画に使う認知症高齢者数の将来推計(2040年584万人)で整理しています。
一人暮らしの高齢者の世帯の見通しは、訪問介護の事業計画に使う65歳以上の単独世帯の将来推計(全国・令和6年推計)で確かめられます。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 年報のポイントから、認定者数・認定率(全体・65〜74歳・75歳以上)・要介護度別の構成比を書き出し、3月末現在などの集計の時点も記録する
- 候補の市町村の認定者数と認定率を、保険者別の統計(e-Stat)で確かめて、全国の数字と並べる
- 75歳以上人口の将来推計と重ねて、認定者が増える向きかどうかを確かめる
- 確かめた需要の水準と向きを、訪問件数の上限と開業後の利用者数の見込みの前提に書き残す
関連ガイドで計画をつなぐ
隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。
よくある質問
迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。
要介護(要支援)認定者は、全国で何人ですか?
厚生労働省の令和6年度介護保険事業状況報告(年報)では、令和7年3月末現在で721万人です。令和6年3月末の708万人から12万人(1.8%)増えました。
認定率は、年齢によってどのくらい違いますか?
令和7年3月末の第1号被保険者に占める認定者の割合は全体で19.7%、65歳以上75歳未満で4.3%、75歳以上で31.0%です。全国の数字で、都道府県や市町村によって違います。
認定者の数は、訪問介護の利用者の数と同じですか?
同じではありません。認定者は認定を受けた人の数で、訪問介護を使っている人の数ではありません。訪問介護の事業所数・利用者数の全国の数字は、別の統計で確かめます。
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「令和6年度 介護保険事業状況報告(年報)のポイント」(確認日 2026-10-17)