運営 / 更新 2026-10-25
訪問介護の買い物・薬の受け取り・服薬介助の区分(老計10号2-6・1-5)
買い物と薬の受け取りは、老計第10号の生活援助2-6に例示されています。服薬の手伝いは身体介護1-5の服薬介助、直接介助をしない服薬の見守りと買い物への同行は1-6の見守り的援助に、それぞれ例示があります。この記事は、通知の例示にある行為と、その分かれ目を整理します。
2-6は日常品等の買い物と薬の受け取り
生活援助の2-6は「買い物・薬の受け取り」で、2つの行為が例示されています(以下、平成30年4月1日適用の改正後の本文)。1つめは、日常品等の買い物で、内容の確認、品物・釣り銭の確認を含みます。2つめは、薬の受け取りです。
生活援助は、本人の代行的なサービスとして位置づけることができ、本人や家族が家事を行うことが困難な場合に行われるものとされています。買い物の代行にあたって利用者の金銭を扱うときの記録と管理は、利用者の金銭の取扱いの記事で扱っています。
この記事で決めること
買い物や薬の受け取り、服薬の手伝いを頼まれた訪問介護の事業者が、老計第10号の生活援助2-6と身体介護1-5の例示と、1-6の見守り的援助にある買い物同行・服薬の見守りとの分かれ目を原文で確かめる記事。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、買い物・薬の受け取り・服薬の依頼の区分確認メモ(1枚):依頼ごとに、誰がどの動作を行うかと、訪問介護計画に書く区分の候補を作成できる状態を目指します。
1-5の服薬介助は、配剤された薬を飲むのを手伝う流れ
身体介護の1-5は「服薬介助」です。通知が例示する流れは、水の準備、配剤された薬をテーブルの上に出して確認(飲み忘れないようにする)、本人が薬を飲むのを手伝う、後かたづけ、確認です。
1-1-2の食事介助の流れの中にも、摂食介助の後に服薬介助が入っています。食事の区分は食事介助の区分で整理しています。
2-6の薬の受け取りは、買い物と並ぶ生活援助の例示です。1-5の服薬介助は、すでに配剤された薬を飲む場面の流れで、受け取る行為とは別の項目に置かれています。
1-6には、服薬の見守りと買い物への同行の例示がある
身体介護の1-6「自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助」には、本人が自ら適切な服薬ができるよう、服薬時において、直接介助は行わずに、側で見守り、服薬を促す形が例示されています。1-5の服薬介助が「飲むのを手伝う」流れであるのに対し、この例示は直接介助を行わないと書かれています。
買い物についても、1-6に例示があります。車イス等での移動介助を行って店に行き、本人が自ら品物を選べるよう援助する形です。2-6が日常品等の買い物の例示であるのに対し、この例示は、本人が自ら品物を選べるように援助する形です。
ただし、同じ利用者でも、状態によって必要な関わり方が変わることがあります。どの例示に近いかは通知の文言だけでは決められない場面があるため、利用者の状態とケアプランでの位置づけにそって、担当のケアマネジャーと保険者に確かめてください。
| 項目 | 通知が並べる行為 | 目に留まる点 |
|---|---|---|
| 2-6 買い物・薬の受け取り | 日常品等の買い物(内容の確認、品物・釣り銭の確認を含む)、薬の受け取り | 生活援助の例示 |
| 1-5 服薬介助 | 水の準備、配剤された薬をテーブルの上に出し確認、本人が薬を飲むのを手伝う、後かたづけ、確認 | 身体介護の例示 |
| 1-6 服薬の見守り | 本人が自ら適切な服薬ができるよう、直接介助は行わずに、側で見守り、服薬を促す | 直接介助を行わないと書かれている |
| 1-6 買い物への同行 | 車イス等での移動介助を行って店に行き、本人が自ら品物を選べるよう援助 | 本人が自ら品物を選ぶ形 |
薬の使用の介助が医行為に当たるかは、別の通知で確かめる
老計第10号の例示は、訪問介護のサービス行為の区分です。薬に触れる介助が医行為に当たらない条件は、医政発第0726005号という別の通知で扱われ、この記事の確認範囲の外です。
服薬の介助の範囲は医薬品の使用の介助の記事で、医行為ではない行為の全体は医行為ではない行為の範囲の記事で整理しています。薬の扱いに不安があるときは、担当のケアマネジャーのほか、薬を処方した医師や薬剤師にも確かめてください。
確かめた範囲と、次に読む記事
次に読む記事は3本です。見守り的援助の書き方と記録は見守り的援助(老計10号1-6)、掃除・洗濯など他の生活援助の区分は掃除・洗濯・ベッドメイク・衣類整理の区分、通知の全項目の一覧は訪問介護でできること・できないことにあります。
この記事は、老計第10号の改正後の本文にある2-6、1-5、1-6の例示を、2026年10月25日に確かめた内容です。個別の利用者の区分判断、報酬の単位数、薬の扱いが医行為に当たるかは、書いていません。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 利用者や家族の依頼を、日常品等の買い物、店への同行、薬の受け取り、服薬の手伝い、服薬時の声かけに分けて書き出す
- それぞれについて、訪問介護員等が代わりに行うのか、利用者が自分で選んだり服薬したりするのを側で支えるのかを、ケアプランの記載と照らして書き添える
- 生活援助の例示(2-6)、身体介護の服薬介助(1-5)、見守り的援助の例示(1-6)のどれに近いかの候補を、通知の項目番号つきで書き込む
- 薬の扱いに不安がある項目や迷う項目は、担当のケアマネジャー、保険者(市町村)、薬を処方した医師や薬剤師に、利用者の状態と依頼内容を示して確認し、回答を日付つきで残す
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省老健局振興課「「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」の一部改正について(平成30年3月30日老振発0330第2号。別紙に改正後の老計第10号)」(別紙(老計第10号の新旧対照表))(確認日 2026-10-21)