民間の解説サイトです。国・都道府県・市区町村などの公式の窓口ではなく、指定申請や届出の受付はしていません。運営者情報

運営 / 更新 2026-11-06

特定施設入居者生活介護の記録の整備:7種類・委託先の確認結果・保存2年(第191条の3)

特定施設入居者生活介護の記録の整備は、指定基準の第191条の3にあり、第1項は従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておくこと、第2項は利用者へのサービス提供に関する7種類の記録を、その完結の日から2年間保存することを定めます。この記事では、7種類の記録がそれぞれどの条文から来るか、業務を委託したときの確認結果の記録が入っている点、保存期限を点検する進め方をe-Gov法令検索の原文で整理します。

第191条の3の2つの項:諸記録の整備と、7種類の記録の2年間の保存

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)の第191条の3は、特定施設入居者生活介護の記録の整備を定めています。e-Gov法令検索で、2026年11月6日に原文を確認しました。第1項は、指定特定施設入居者生活介護事業者が、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならないと定めています。

第2項は、利用者に対する指定特定施設入居者生活介護の提供に関する次の記録を整備し、その完結の日から2年間保存しなければならないと定めています。保存期間が条文に書かれているのは第2項の7種類だけで、第1項の4種類の諸記録には期間の定めがありません。

訪問介護の記録の保存は訪問介護の記録の保存義務・保存期間(完結の日から2年間)で整理しています。この条は第39条(訪問介護、6種類)より号が1つ多く、その違いは次の節の表にあります。

この記事で決めること

特定施設入居者生活介護の管理者が、基準第191条の3が求める諸記録の整備と7種類の記録の2年間保存、各記録を求める条文、業務を委託したときの確認結果の記録が入る点を確かめ、記録の保管と保存期限の点検表を作るための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、特定施設入居者生活介護の保存記録の台帳(1枚):第191条の3第2項の7種類の記録を行に並べ、記録ごとに様式の名前、保管場所、完結の日の決め方、保存期限を書き込む表を作成できる状態を目指します。

保存する7種類の記録:どの条文から来るかを表で確かめる

第2項の7つの号のうち、第1号の特定施設サービス計画は第184条の計画、第2号のサービスの内容等の記録は第181条第2項、第3号の身体的拘束等の記録は第183条第5項、第4号の結果等の記録は第190条第3項が求める記録です。第5号、第6号、第7号は、次条の第192条が準用する訪問介護の条文(第26条、第36条第2項、第37条第2項)への参照です。

条文は記録の様式を定めていません。事業所は、7種類のそれぞれについて、記録の名前、様式、保管場所、保存の開始日と終了日を決めておく必要があります。

第191条の3第2項の7種類の記録(e-Gov法令検索の原文で確認。2026年11月6日)
号保存する記録記録を求める条文事業所が用意するものの例(条文が様式を定めていないもの)
第1号特定施設サービス計画第184条利用者ごとの特定施設サービス計画書
第2号提供した具体的なサービスの内容等の記録第181条第2項日ごとのサービス提供記録
第3号身体的拘束等の態様及び時間、その際の利用者の心身の状況、緊急やむを得ない理由の記録第183条第5項身体的拘束等の記録様式(3つの欄)
第4号委託した業務の実施状況を定期的に確認した結果等の記録第190条第3項委託先ごとの確認の日、確認した内容、結果を残す記録
第5号市町村への通知に係る記録準用する第26条通知した日、意見、通知先を残す記録
第6号苦情の内容等の記録準用する第36条第2項苦情の受付簿、対応の記録
第7号事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録準用する第37条第2項事故報告書、事故後の処置の記録

第4号の結果等の記録:業務を委託したときの定期的な確認

第4号は、訪問介護の第39条にはない記録です。第190条第2項は、特定施設の従業者によって特定施設入居者生活介護を提供することを原則とし、業務の管理及び指揮命令を確実に行うことができる場合は例外とします。第3項は、この例外により業務の全部または一部を委託によって他の事業者に行わせる場合に、委託先の業務の実施状況を定期的に確認し、その結果等を記録しなければならないと定めています。

委託をしていない事業所では、第4号に当たる記録は生じません。委託をしている事業所は、委託先ごとに、確認した日、確認した内容、結果を残す行を表に作っておくと、保存の対象を説明しやすくなります。「定期的」の間隔は、条文には書かれていません。

外部サービス利用型の特定施設の委託契約は、外部サービス利用型特定施設の指定基準:基本サービスの従業者と訪問介護の委託契約で整理しています。

点検の進め方:7種類を1枚の表にして、保管場所と保存期限を書く

保存期間は「その完結の日から二年間」で、完結の日の数え方は条文にありません。点検は、7種類の記録を表の行に並べ、行ごとに、様式の名前、保管場所、完結の日の決め方、保存期限を書くところから始めます。

2年間は国の基準省令の定めで、指定権者の条例や規則で別の期間が定められているかは、この記事では確認していません。事業所の所在地の指定権者の案内で確かめてください。準用される各条文の中身は、訪問介護の苦情処理(基準第36条):窓口・記録・市町村と国保連の調査協力と改善報告、訪問介護の事故発生時の対応(基準第37条)で確かめられます。

身体的拘束等の記録は、特定施設入居者生活介護の取扱方針にもあります。

この記事で確認した範囲と、次に知りたいこと

2026年11月6日に、e-Gov法令検索で、指定基準の第181条、第183条、第184条、第190条、第191条の3、第192条の原文を確認しました。厚生労働省の解釈通知(老企第25号)は、この記事では確認していません。完結の日の具体的な数え方、条例による保存期間の違い、記録を電磁的に保存する場合の扱いも確認していません。

外部サービス利用型には記録の整備の別の条(第192条の11)があり、この記事では扱いません。

事業所の要件は特定施設入居者生活介護の指定基準、運営規程の項目は特定施設・地域密着型特定施設の運営規程の各10項目、利用料の受領は特定施設入居者生活介護の利用料等の受領(第182条)が入口です。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. e-Gov法令検索で指定基準の第191条の3を開き、第2項第1号から第7号までの記録を、表の行に書き写す
  2. 各行に、特定施設がいま使っている様式の名前と保管場所を書き、第1項の従業者、設備、備品、会計の諸記録の置き場所も別の行に足す
  3. 入居者の特定施設入居者生活介護が終わった日をどう完結の日とするかを施設で定めて表の欄に書き、そこから数えた2年後の日を保存期限として行ごとに入れる
  4. 業務を委託している施設は、委託先ごとの確認の日と結果を残す行を作り、身体的拘束等、苦情、事故の記録が保存の対象であることを確かめ、条例で別の期間がないかを指定権者に問い合わせる日を決める

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

次に読む: 特定施設入居者生活介護の取扱方針:第183条の7項・計画に基づく提供・説明・身体的拘束等 →