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運営 / 更新 2026-11-05

福祉用具貸与の記録の整備と利用料等の受領:7種類・保存2年・別料金は2つ

福祉用具貸与の記録の整備は、指定基準の第204条の2にあります。第1項は従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておくこと、第2項は利用者へのサービス提供に関する7種類の記録を、その完結の日から2年間保存することを定めます。この記事では、7種類の記録がそれぞれどの条文から来るか、厚生労働省の通知の版の注意点、点検の進め方に加えて、利用料と別に受け取れる費用を定める第197条を、e-Gov法令検索の原文で整理します。

第204条の2の2つの項:諸記録の整備と、7種類の記録の2年間の保存

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)の第204条の2は、福祉用具貸与の記録の整備を定めています。e-Gov法令検索で、2026年11月5日に原文を確認しました。第1項は、指定福祉用具貸与事業者が、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならないと定めています。

第2項は、利用者に対する指定福祉用具貸与の提供に関する次の記録を整備し、その完結の日から2年間保存しなければならないと定めています。保存期間が条文に書かれているのは第2項の7種類だけで、第1項の4種類の諸記録には期間の定めがありません。

訪問介護の記録の保存は訪問介護の記録の保存義務・保存期間(完結の日から2年間)で整理しています。

この記事で決めること

福祉用具貸与事業所の管理者が、基準第204条の2が求める諸記録の整備と7種類の記録の2年間保存、各記録を求める条文、第197条が認める別料金と説明・同意、厚生労働省の通知の版の注意点を確かめ、記録の保管と費用徴収の点検表を作るための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、福祉用具貸与の保存記録の台帳と費用徴収の点検表(1枚):第204条の2第2項の7種類の記録を行に並べて様式、保管場所、完結の日の決め方、保存期限を書き込み、第197条第3項の2つの費用を別の欄に並べて説明と同意の記録の置き場所を書き込む表を作成できる状態を目指します。

保存する7種類の記録:どの条文から来るかを表で確かめる

第2項の7つの号のうち、第2号、第5号、第6号、第7号は、次条の第205条で準用される条文への参照です。第3号の身体的拘束等の記録は第199条第7号、第4号の福祉用具の保管・消毒を委託した場合の確認の結果等の記録は第203条第4項が、それぞれ求めています。

第205条は、準用する第19条第1項の「提供日及び内容」を「提供の開始日及び終了日並びに種目及び品名」と読み替えます。第2号が参照する第19条第2項には、読み替えがありません。

条文は記録の様式を定めていません。事業所は、7種類のそれぞれについて、記録の名前、様式、保管場所、保存の開始日と終了日を決めておく必要があります。

第204条の2第2項の7種類の記録(e-Gov法令検索の原文で確認。2026年11月5日)
号保存する記録記録を求める条文事業所が用意するものの例(条文が様式を定めていないもの)
第1号福祉用具貸与計画第199条の2(福祉用具貸与計画の作成)計画を作成した利用者ごとの計画書
第2号提供した具体的なサービスの内容等の記録準用する第19条第2項貸与ごとのサービス提供記録
第3号身体的拘束等の態様及び時間、その際の利用者の心身の状況、緊急やむを得ない理由の記録第199条第7号身体的拘束等の記録様式(3つの欄)
第4号福祉用具の保管又は消毒を委託等した場合の、委託先の業務の実施状況を確認した結果等の記録第203条第4項委託先の定期確認の記録
第5号市町村への通知に係る記録準用する第26条通知した日、意見、通知先を残す記録
第6号苦情の内容等の記録準用する第36条第2項苦情の受付簿、対応の記録
第7号事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録準用する第37条第2項事故報告書、事故後の処置の記録

厚生労働省の通知の版に注意:確認した版は3種類の記録しか挙げていない

老企第25号(厚生労働省の解釈通知)の福祉用具貸与の準用の項は、整備すべき記録として、提供した個々の指定福祉用具貸与に関する記録、市町村への通知に係る記録、衛生管理等の委託先の確認の結果の記録及び指示の文書の3つを挙げています。厚生労働省のサイトに掲載されている通知の版で、2026年11月5日に確認しました。

通知はこれらを、準用される基準第39条により整備すべき記録としています。現行の第205条の準用に第39条は含まれず、記録は福祉用具貸与の章の第204条の2が独自に定めています。この版は、基準の条番号や用語が現行と異なる箇所を含み、最新の改正が反映されていない可能性があります。

現行の省令の第2項は7種類なので、通知の記載だけを保存の対象と読むと、福祉用具貸与計画、身体的拘束等、苦情、事故の記録が抜けるおそれがあります。記録の範囲は、省令の原文で確かめてください。計画の記載事項は福祉用具貸与計画の作成とモニタリング:記載事項・交付先・6月以内の確認、身体的拘束等を含む取扱方針は福祉用具貸与の具体的取扱方針(基準第199条):情報提供・点検・調整・身体的拘束の禁止で整理しています。

利用料と別に受け取れる費用は2つ:第197条第3項と説明・同意

第197条は福祉用具貸与の利用料等の受領を定めています。第1項は、法定代理受領サービスに当たるときに、居宅介護サービス費用基準額から居宅介護サービス費の額を控除した額を利用者から受けること、第2項は、法定代理受領でない場合の利用料と費用基準額との間に不合理な差額を生じさせないことです。

第3項は、前二項の額のほかに受け取れる費用として、2つを挙げています。第4項は、この費用に係るサービスの提供にあたって、あらかじめ利用者又はその家族に内容と費用を説明し、利用者の同意を得ることを求めています。第5項は、期日までに支払がなく、その後の請求にも正当な理由なく応じない場合に、福祉用具を回収すること等で貸与を中止できると定めています。

第197条第3項の2つの費用(e-Gov法令検索の原文で確認。2026年11月5日)
号費用の内容条文の言い方
第1号交通費通常の事業の実施地域以外の地域において指定福祉用具貸与を行う場合の交通費
第2号搬出入の特別な措置の費用福祉用具の搬出入に特別な措置が必要な場合の当該措置に要する費用

利用料の通知の版:前払いの上限と、あいまいな名目の費用

老企第25号の福祉用具貸与の利用料の受領の項は、第197条の第3項について、第2号の特別な措置の例として、搬出入に通常必要となる人数以上の従事者やクレーン車が必要になる場合等を挙げています。あわせて、介護保険給付の対象となっているサービスと明確に区分されないあいまいな名目による費用の徴収は認めないとしています。

同じ項は、貸与が継続的な契約で利用者と対面する機会が少ないことから、数か月分の利用料を前払いで徴収することも可能とし、ただし要介護認定の有効期間を超える分は前払いで徴収してはならないとしています。この版は、基準の条番号や用語が現行と異なる箇所を含み、最新の改正が反映されていない可能性があります。

数字や範囲に関わる点は、現行の省令と指定権者の案内で確かめてください。訪問介護の考え方は訪問介護の利用料等の受領(基準第20条・交通費と保険外サービスの別料金の条件)で整理しています。

点検の進め方:7種類を1枚の表にして、保管場所と保存期限を書く

保存期間は「その完結の日から二年間」で、完結の日の数え方は条文にありません。点検は、7種類の記録を表の行に並べ、行ごとに、様式の名前、保管場所、完結の日の決め方、保存期限を書くところから始めます。貸与が長く続く利用者について、どの時点を完結の日とみなすかは事業所で決めて書いておきます。

2年間は国の基準省令の定めで、指定権者の条例や規則で別の期間が定められているかは、この記事では確認していません。事業所の所在地の指定権者の案内で確かめてください。準用される各条文の中身は、訪問介護の身体的拘束等:原則禁止と緊急時の記録、訪問介護の苦情処理(基準第36条):窓口・記録・市町村と国保連の調査協力と改善報告、訪問介護の事故発生時の対応(基準第37条):連絡・記録・損害賠償で整理しています。

この記事で確認した範囲と、次に知りたいこと

2026年11月5日に、e-Gov法令検索で、指定基準の第197条、第199条、第199条の2、第203条、第204条の2、第205条の原文を確認しました。あわせて、厚生労働省が掲載する老企第25号の福祉用具貸与の利用料の受領の項と準用の項を確認しました。

完結の日の具体的な数え方、条例による保存期間の違い、記録を電磁的に保存する場合の扱い、不合理な差額の具体的な判断は、この記事では確認していません。運営指導で確認される書類の全体は福祉用具貸与の運営指導で確認される書類:厚生労働省の確認項目と確認文書、運営規程と目録は福祉用具貸与・特定福祉用具販売の運営規程の7項目:訪問介護との違いと目録の備え付けで整理しています。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. e-Gov法令検索で指定基準の第204条の2を開き、第2項第1号から第7号までの記録を表に書き写す
  2. 7種類の行ごとに、今使っている様式の名前と保管場所を書く。福祉用具の保管や消毒を委託している場合は、第4号の確認の結果の記録の置き場所を必ず書く
  3. 貸与が続く利用者について、どの時点を完結の日とみなすかを事業所で決めて書き、そこから2年後を保存期限の欄に入れる
  4. 第197条第3項の交通費と搬出入の特別な措置の費用を受け取る場合は、利用者または家族に説明した日と同意の記録の置き場所を書き、あいまいな名目の費用がないかを確かめる。苦情と事故の記録が通知に挙がっていなくても保存の対象なので、条例で別の期間がないかを指定権者に問い合わせる日も決める

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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