運営 / 更新 2026-10-09

訪問介護の加算別 届出の要否と算定開始月の早見表

訪問介護の加算のうち届出が要るものは、届出の日付で算定を開始できる月が決まります。訪問介護の場合の全国共通の線は「毎月15日以前の届出は翌月から、16日以降の届出は翌々月から」です。処遇改善加算だけは、これに加えて計画書の期日が別にあります。この記事は、加算ごとに届出の要否と算定開始月の決まり方を並べ、算定を始めたい月から届出日を逆算できるようにします(確認日2026年10月9日)。

この記事で決めること

訪問介護で届出が要る加算ごとに、届出の日付から算定を開始できる月が決まる全国共通の線(毎月15日以前なら翌月、16日以降なら翌々月)と、処遇改善加算だけの別の期日を並べて、算定を始めたい月から届出日を逆算するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、算定を始めたい加算ごとの届出予定日の逆算表(算定開始月・届出日・提出方法)を作成できる状態を目指します。

全国共通の線:15日以前なら翌月、16日以降なら翌々月

厚生労働省の老企第36号(指定居宅サービスの費用の算定基準に関する実施上の留意事項)の「届出手続の運用」には、届出に係る加算等の算定の開始時期が定められています。届出が毎月15日以前になされた場合は翌月から、16日以降になされた場合は翌々月から算定を開始する、という内容です。令和6年3月15日付けの改正の新旧対照(介護保険最新情報Vol.1213)で、この文言を確認しました。

この線の理由は、適正な支給限度額の管理のため、利用者や居宅介護支援事業者に周知する期間を確保することだと通知に書かれています。対象は、算定される単位数が増える加算等の届出です。たとえば4月15日までに届け出れば5月から、4月16日に届け出ると6月からの算定になります。

令和6年4月から算定を開始する加算等だけは、改正時の特例として、同年4月1日以前に届け出れば足りるとされていました。改定の年には特例が置かれることがあるため、改定の月から算定したい場合は、その年の通知で期日を確かめます。令和8年5月の老企第36号の一部改正の別紙には、この項の改正は見当たりませんでした。

東京都は加算届の締め切りを「算定開始月の前月15日まで」と案内しており(施設系サービスは当月1日まで)、上の線と一致します。ほかの指定権者の締切の表現は、訪問介護の加算届出の提出期限で実例を比べています。

加算別の早見表(告示の注と通知で確認した範囲)

届出の要否は、告示(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準)の訪問介護費の注に、都道府県知事への届出を行った事業所が算定するという定めがあるかどうかで分けました。単位数や要件は表のリンク先の記事で確認できます。

訪問介護の加算ごとの届出の要否と算定開始月
加算届出(告示の注)算定開始月の決まり方詳しい記事
特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅴ)あり15日以前の届出は翌月、16日以降は翌々月特定事業所加算の体制要件・人材要件
特別地域訪問介護加算あり(厚生労働大臣が定める地域に所在する事業所)15日以前の届出は翌月、16日以降は翌々月特別地域訪問介護加算の対象地域と届出
中山間地域等における小規模事業所加算あり(厚生労働大臣が定める地域・施設基準)15日以前の届出は翌月、16日以降は翌々月中山間地域等における小規模事業所加算
口腔連携強化加算あり15日以前の届出は翌月、16日以降は翌々月口腔連携強化加算の算定要件
認知症専門ケア加算(Ⅰ)(Ⅱ)あり15日以前の届出は翌月、16日以降は翌々月認知症専門ケア加算の要件
介護職員等処遇改善加算あり体制届出は居宅系サービスで算定を開始する月の前月15日まで。これとは別に、計画書をその事業年度に初めて算定する月の前々月の末日までに提出介護職員等処遇改善加算の区分と計画書
初回加算・緊急時訪問介護加算・生活機能向上連携加算注に定めは見当たらない注に届出の定めがないため、上の線の対象かどうかは体制等状況一覧表の扱いとあわせて指定権者に確認主な加算の比較表

処遇改善加算の期日(令和8年3月13日の老発0313第6号)

処遇改善加算には、期日の異なる届出が2つあります。1つ目は、体制等状況一覧表などの体制届出で、居宅系サービスの場合は算定を開始する月の前月15日までです。訪問介護は居宅系サービスにあたり、施設系サービスは算定を開始する月の1日までと期日が分かれています。

2つ目は、介護職員等処遇改善計画書です。当該事業年度において初めて処遇改善加算を算定する月の前々月の末日までに、事業所の所在する都道府県知事等へ提出します。確認の事務時間が十分に確保できる場合は、都道府県知事等が提出期日を延長してもよいとされています。

令和8年4月から新規に算定を始める場合や区分を変更する場合は特例があり、体制届出の期日は4月1日、令和8年4月・5月の算定に係る計画書の提出期日は4月15日とされました。計画書の期日が4月15日であることを踏まえ、都道府県知事等は体制届出の期日を4月15日としてもよいとされています。年度の途中に算定を始める事業所は、上の2つの原則で確かめます。

逆算の手順と、この表で判断できないこと

算定を始めたい月を決め、その前月15日を届出の最終日と置きます。処遇改善加算は、計画書を前々月の末日に置いて、体制届出の前月15日と2本の予定にします。16日以降にずれると開始が1か月遅れます。

この表は、告示と通知の文言から届出の要否と期日の線を並べたものです。個別の届出が受理されるか、算定の要件を満たすかは、指定権者が判断します。指定権者ごとに、電子申請の受付方法や締切の書き方が異なるため、提出前に公式ページか窓口で確かめてください。

届出後の月次の記録の確認は加算の月次自己点検チェックリストにあります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 算定を始めたい加算と開始月を決め、告示の注に届出の定めがある加算かどうかを表で確かめる
  2. 届出が要る加算は、開始月の前月15日までに届くように届出予定日を決める(16日以降は翌々月開始になる)
  3. 処遇改善加算は、体制届出(開始月の前月15日)と計画書(その事業年度に初めて算定する月の前々月の末日)の2つの期日を別々に記録する
  4. 指定権者の公式ページで期日の表現と提出方法(電子申請など)を確認した日を記録する

一次資料

制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。

次に読む: 訪問介護の加算 月次自己点検チェックリスト(6加算の記録の確認項目) →