参入判断 / 更新 2026-10-24

介護サービス別の指定基準の早見表:指定権者・主な職種と員数・管理者を7サービスで比較

介護サービスの指定基準は、サービスごとに「誰が指定するか」「どの職種を何人置くか」「管理者に常勤が要るか」が違います。訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、居宅介護支援、訪問入浴介護、福祉用具貸与、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の7つを、指定権者、主な職種と員数、管理者の定めで1枚の表に並べます。表の各行は、この事業所の個別記事の整理と同じ条文に基づいています。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

最初に見る違いは、指定する者が都道府県知事か市町村長か

訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、訪問入浴介護、福祉用具貸与は、介護保険法第41条第1項の指定居宅サービス事業者として、都道府県知事が指定します。居宅介護支援と定期巡回・随時対応型訪問介護看護は市町村長が指定します。通所介護でも、利用定員が19人未満のものは地域密着型通所介護となり、市町村長の指定です。

指定権者が違うと、申請の窓口も、事前相談の進め方も変わります。政令指定都市や中核市では都道府県の事務を市が行う場合があるため、窓口は予定する所在地の自治体の案内で確かめてください(この点は、政令指定都市・中核市の記事で扱っています)。

この記事で決めること

訪問介護から事業を広げる事業者が、サービスごとの指定権者・置く職種と員数・管理者の常勤の定めを、1枚の表で並べて見比べ、詳しく確かめるサービスを選びたい場面。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、広げる候補サービスの指定基準の比較メモ(1枚):サービスごとに、指定権者、必要な職種と員数、常勤が要る職種、管理者の兼務の予定、自社で足りない点を作成できる状態を目指します。

7サービスの指定権者・主な職種・管理者の比較表

次の表は、各サービスの個別記事に載せた条文の整理から、員数と管理者の定めだけを抜き出したものです。員数の数え方(常勤換算の計算や、前年度の利用者数の平均など)の細目は、表の下の各記事で確かめてください。

サービス別の指定権者・主な職種と員数・管理者の定め(基準省令の整理)
サービス指定する者主な職種と員数管理者
訪問介護都道府県知事訪問介護員等は常勤換算方法で2.5以上。サービス提供責任者は、常勤の訪問介護員等から利用者40人またはその端数を増すごとに1人以上専らその職務に従事する常勤。管理上支障がなければ兼務可
通所介護都道府県知事(利用定員19人未満の地域密着型通所介護は市町村長)生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員。生活相談員と介護職員のうち1人以上は常勤専らその職務に従事する常勤。管理上支障がなければ兼務可
短期入所生活介護都道府県知事医師1以上。生活相談員は利用者100人ごとに1以上、介護職員または看護職員は利用者3人ごとに1以上(ともに常勤換算方法)。栄養士または管理栄養士、機能訓練指導員は各1以上専らその職務に従事する常勤。管理上支障がなければ兼務可
居宅介護支援市町村長常勤の介護支援専門員を1以上。利用者44人またはその端数を増すごとに1常勤。原則として主任介護支援専門員で、一定の場合は他の職務との兼務ができる
訪問入浴介護都道府県知事看護職員1以上、介護職員2以上。従業者のうち1人以上は常勤専らその職務に従事する常勤。管理上支障がなければ兼務可
福祉用具貸与都道府県知事福祉用具専門相談員を常勤換算方法で2以上専らその職務に従事する常勤。管理上支障がなければ兼務可
定期巡回・随時対応型訪問介護看護市町村長オペレーター、定期巡回と随時訪問の訪問介護員等、計画作成責任者。看護職員は常勤換算方法で2.5以上で、うち1以上は常勤の保健師または看護師(訪問看護サービスを自ら行う場合の定め)専らその職務に従事する常勤。支障がなければ兼務可

常勤が求められる場所は、職種ごとに違う

管理者は、居宅介護支援を含めてどのサービスも常勤です。一方、常勤が求められる範囲は表のとおり職種で分かれます。

訪問介護は員数を常勤換算方法で数え、サービス提供責任者を常勤の訪問介護員等から充てます。通所介護は生活相談員と介護職員のうち1人以上、短期入所生活介護は生活相談員のうち1人以上と、介護職員または看護職員のうち1人以上、訪問入浴介護は従業者のうち1人以上が常勤です。短期入所生活介護には、利用定員20人未満の併設事業所で常勤での配置を要しないただし書もあります。

福祉用具貸与の専門相談員は、表の範囲では常勤換算方法で2以上と数える定めです。居宅介護支援は介護支援専門員そのものが常勤で、利用者の数で必要な人数が増えます。定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、看護職員の常勤換算2.5以上のうち1以上を常勤の保健師または看護師とします。

管理者の兼務は、多くのサービスで管理上支障がない場合に限り認められる形ですが、支障の有無を数字で示す規定はありません。兼務を予定するときは、指定権者の窓口で範囲を伝えて確かめます。

各サービスの員数と設備を詳しく確かめる記事

訪問介護の員数、サービス提供責任者の計算、常勤換算の例は訪問介護の人員基準、管理者の要件は訪問介護の管理者の要件にあります。通所介護は定員19人で指定の種類が分かれ、設備の面積基準もあるため、通所介護の開業の入口で確かめられます。

短期入所生活介護の利用定員と設備は短期入所生活介護の指定基準、居宅介護支援の員数と兼務の例は居宅介護支援事業所の人員基準にあります。

訪問入浴介護は訪問入浴介護の指定基準、福祉用具貸与の専門相談員の資格は福祉用具貸与事業所の指定基準、定期巡回・随時対応型訪問介護看護のオペレーターと訪問看護の型の違いは定期巡回・随時対応型訪問介護看護の指定基準で整理しています。

この表の使い方と、できないこと

訪問介護の事業者が事業を広げる候補を、指定権者と員数の重さで見比べるときに使えます。たとえば、短期入所生活介護は医師や栄養士まで含む職種の多さと設備の基準が大きく、福祉用具貸与は専門相談員の員数が相対的に少ない、という違いが表から読み取れます(この読み方は条文の記載ではなく、この記事の整理です)。

併設するサービスの選び方や、指定の主体・管理者の兼務の考え方を5つのサービスで比べた整理は、訪問介護から広げる5サービスの比較にあります。この記事は、置く職種の並べ比べに絞っています。

この記事で確認した範囲と、次に確かめること

2026年10月24日に、表の各行を、各サービスの個別記事が根拠にしている指定居宅サービス等の基準、指定地域密着型サービスの基準、指定居宅介護支援等の基準の条文と照合しました。表に載せたのは員数と管理者の定めだけで、設備の基準、運営の基準、報酬、地域密着型通所介護の基準は載せていません。

条文は改正されることがあり、自治体が条例で上乗せや読み替えをしている場合もあります。実際に指定を受けられるかどうか、特例の適用は、予定する所在地の指定権者の案内で確かめてください。この表で、個別の事業所が基準に適合するかを判断することはできません。

次に知りたいことは、予定するサービスの個別の記事のほか、併設の考え方を扱う訪問介護から広げる5サービスの比較、指定権者への確認項目をまとめた指定権者に確認する事項の一覧、訪問介護の欠員時の対応を扱う人員基準割れが生じたときの対応です。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 広げる候補のサービスを2〜3つ選び、比較表の行を写して、指定権者が都道府県か市町村かを書く
  2. 各サービスで置く職種と員数を、いまの職員の人数・資格・勤務時間と並べて、足りない職種に印を付ける
  3. 常勤が求められる職種と管理者について、現在の職員で充てられるか、兼務を予定するかを書く
  4. 兼務の可否と自治体の上乗せの有無は、予定する所在地の指定権者の窓口へ確かめ、確かめた日と回答を記録する

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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